頑張り女子の頑張らずに楽しくなる生き方入門⑨　～女子力の罠～ | 頑張り女子の頑張らずに楽しくなる生き方入門

女子力という言葉を聞いたことがありますか。

この言葉の正確な定義は定まっていないようです。

しかし、イメージとしては女の子らしくある。カワイクあるべしというニュアンスを感じさせます。

『あの子女子力高い！』

『女子力UPの文化講座』

など

女子力がいつの間にか社会に浸透しています。

いつもは仕事に没頭しているあなたも、女子力という言葉を聞くとどこかで意識してしまいませんか。

だけど実体は得体が知れません。

では、なぜ女子力が流行るのか！

それは単純にマーケティングだと考えます。

要は、あなたにモノやサービスを対して、お金を払ってほしい。そのためには、既存の価値観では困るから新たな価値観をつくらないといけません。

とくに女の子の場合、結婚という概念に憧れるように刷り込まれています。

正確には、結婚式でウエディングドレスを着た自分が、周りからチヤホヤされて、お姫様として扱われること。

良くも悪くも、小さいころからの伝記や物語でお姫様になる憧れをもつように刷り込まれています。

しかし、商品を売る側としては憧れてもらうだけでは不十分です。

そこで、願わくは、実際に弊社のドレスを着て、会場で式を挙げてもらって、新婚旅行まで行ってもらわないと困ります。

『えっ、出会いがない。だったら弊社が場を提供しますよ』という算段です。

その伏線を張るためにほんわかとした女子力という言葉を流行らせます。テレビや雑誌で、ソフトにこの思想を拡げていきます。ふんわりプロパガンダです。

なぜ、マスメディアで描かれる世界には、強い説得力があるのだろう？私たちが疑問を抱くのは例外的であり、『なぜこのニュースが取り上げられているのだろう』と考えたりしないものだ。

自宅に届けられるテレビ映像は、現実の姿だと当然のように受け入れている。受け入れてしまえば、それを基準に問題の重要性や社会に対する見方も決めてしまう。

アンソニー プラトカニス (著), エリオット アロンソン (著), 社会行動研究会 (翻訳)

『プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く』誠信書房。

内容はテレビや雑誌の構成としては、女子力を高めないと、モテません、彼氏ができません、よって結婚できませんという三ないを上手く演出します。

人によっては結婚でなくとも、自立したカッコいい女性になれませんよでも良いです。女子力と聞いて、反応した人のイメージ次第で、それに関する商品が売れればOKなのです。

結婚に関しては、とくにあなたもご存知のように、都会よりも地方、そして男性よりも女性の方に、結婚をしていないとマズイという空気を醸し出し、それが同調圧力となります。

あなたの周りにも、婚活にのめり込んで、結婚のためならいくらでも時間とお金を投じている人がいるでしょう。

実はそれらは巧みに計算されているとしたら。

マーケターは製品を売るにあたって私たちのさまざまなものに対する恐怖心をくすぐろうとする。その一つが失敗の恐怖だ。二〇〇七年に英国のバース大学の研究グループは、成功への期待よりも失敗への恐怖の方が、はるかに消費者の購買欲を高めるという驚くべき事実を発見した。成功を約束されても人は行動を起こさないが、失敗をほのめかされると人はあおられる（そして財布を開く）。そして実際に、買い物でなにより強い説得力をもつものは、研究の結果通り、失敗した「みじめな自分」を垣間見させることなのだ。

マーティン リンストローム (著) 木村 博江 (翻訳)

『なぜ、それを買わずにはいられないのか―ブランド仕掛け人の告白』文藝春秋 。

結婚できないあなたは惨めですよ。周りから気の毒がられますよと暗に仕掛けるのです。

一方で、そんな未来から抜け出すためには、結婚が一番！（正確には、結婚式）。そう結婚さえすれば、今までの辛かったことさえ全部チャラになりますと幸福感や希望を与えます。

若い女の子たちに旧来の結婚観、幸福感を捨てさせるのは、反政府勢力に武装解除させるより難しい、ということを話しました。

要するに人間は、嫌な事柄を改善したり捨てたりというのは、比較的前向きに取り組むことができるんです。でも、望ましいもの、譲れないと思っているものをみずから捨てるのは、ものすごく難しいことなんですね。

「ジレンマ+」編集部 (編集) 『女子会2.0』NHK出版。

このように思わせることができれば仕掛ける側としては成功です。

なお、ココでは明かしませんが仕掛ける側には、マーケッター以上の組織が間違いなく関与していることでしょう。

最後に、誤解してほしくないのは、実際に、素敵なパートナーを見つけて幸せに暮らしている素敵な女性は一杯います。だけど、その方たちは、恐怖や不安から逃れるのではなくて結婚を決めたのではなくて、幸せになる、幸せでいると、前回お話ししたwant toで決めた方々です。

Want toで幸せなると決めたからこそ、同じように幸せを目指す理想のパートナーが表れ、相乗効果で幸せをつくり出していくのです。

これこそが引き寄せの法則ですよね。