言葉が世界をつくるという現実を踏まえて、私たちが気を付けるべきことがあります。
それは他人がつくった言葉をよくよく吟味するということです。
たとえば、あなたにパートナーがいて、その彼が他の男と関わるな!と言ってのけ、あなたがその言葉に縛られる必要があるかどうかをよくよく考えてみるということです。
とかく人間は進化した結果、言葉を使って自分の表現したいことを話せるようになった反面、他人の言葉に縛られてしまうリスクをもつようになりました。
他人がつくった常識や価値観に縛られて、自己評価を下げてしまう恐れがあります。
たとえば、
かつて30代の独身女性は負け犬だという論説が流行りました。
端的にいえば、30代、未婚、子どもがいない女性は負け犬という評価です。
反対は飼い犬という二分思考です。
なお、この論説に異を唱えたとしたら、それはあなたがこの考えに基本的に同意しているとみなされてしまいます。
なかなかこの言説から逃げることは難しく、常識としてこのことを共有しなさいという裏の意図が見え隠れします。
こういった価値観が流行った背景には、かつての日本では、女性は早く結婚をしなければならない、そうでなければ価値がないという価値観が前提としてあったからです。
30年くらい前までは、女性は25歳を過ぎると、ケーキの値段がクリスマスを過ぎるとたたき売りされるというみたく、結婚相手としての対象ではなくなると考えられていました。
こういった価値観は地方では現在も根強いです。
ここで負け犬に分類されてしまった女性の自己評価は下がることはあっても、上がることはありません。
本人がいくら気にしないようにしても、周囲の会話やメディアから流れる情報によって人の無意識に入り込むようになっています。
他人の言葉に縛られるとはこういうことであり、一度それに縛られてしまうと、負け犬になることを回避するために必死になったり、自分を含めた負け犬には価値がないと自分や他人を見下すようになったりするのです。
気がつけば思考パターンやものの見方、行動範囲を縛られています。
※これを洗脳といいます
こういった状況を回避するためには、あなた自身の言葉を取り戻す必要があります。
それがセルフトークをコントロールするということです。