もう空気に流されたくない方 必見です

もう空気に流されたくない方 必見です

2015-11-13

先日面白い体験をしました。

東京駅からの帰り、ホームにて新幹線の発車を並んで待っていました。

席は既に押さえていました。指定席です。
つまり、わざわざ並ばなくても車両にさえ乗り込めば座れるということです。

だけど、私のみならず他の人達までもが早くしないと座れないよと言わんばかりに列をなしていました。

きっと外国の人が見たら、日本人は秩序があっていいねとか言いそうな場面です。News Weekに日本人の美徳とか言ってコラムに乗りそうなワンシーンです。

私はというと、別に秩序を求めて並んでいたわけではありません。今でも、ハッキリと覚えていますが皆が並んでいるからそうしなければいけないと感じ、その列に並びました。

一緒に同行していた方(その方は自由席)に、なんで出発よりも早い時間から並んでいるの?と言われ、ハッとして気が付きました。

そう言えば、なんで並んでいるんだろう。言われるまで意識に上がることがありませんでした。ちなみに、その方曰く、東京発なら大抵の場合、自由席からでも座れるとのこと。

せっかくならんでいるのだから、途中で抜けたらもったいないという気持ちがどこかにありました。繰り返しますが、別に並ばなくても席は確保されています。

この現象はなぜ起こったのか不思議に思い調べてみました。

心理学でいう社会的証明が働いたようです。また、途中でもったいないと思ったのはコミットと一貫性の原理も働いたようです。

社会的証明とは、私たちは他人が何を正しいと考えているかにもとづいて物事が正しいかどうかを判断する。
ロバート.B.チャルディーニ著 社会行動研究会訳 『影響力の武器(第2版)』誠信書房P189

というものです。例えば、映画館でジュースの空きカップをどうするか、高速道路でどのくらいのスピードを出すかなど問題は様々です。

しかし、いずれの場合も、周囲の人の行動により自分がどのように振る舞うべきかを決めています。日本風に言えば、空気に流されると表現した方が適切かもしれません。

コミットメントと一貫性は、自分がすでにしたことと一貫していたい(そして、一貫しているとみてもらいたい)という欲求によるものです。
ロバート.B.チャルディーニ著 社会行動研究会訳 『影響力の武器(第2版)』誠信書房P99

上のような途中で列を抜けるのに嫌な気分になる。経営が傾いて、方針転換又は撤退が必要であるにも関わらず、それが出来ないなどが例としてあげられます。

他にも、本心では、嫌だと思っていたけど、前に”ハイ”と言ったがために断れなくなった約束など、あげれば枚挙にいとまがないです。私もこれで痛い目にあったことがあります。

コーチングで言えば、ゴールを他人に公言してしまったがために、途中で変えたくとも変えられなくなってしまった。

結果、have toを感じるようになったという残念な事例をよく聞きます。ゴールは、公言しなくていいのです。信頼できるコーチだけに言いましょう。粛々と達成して事後報告で良いのです。

さて、皆さんはテレビのバレエティ番組で、面白くもないのに後ろから笑い声と、楽しそうなテロップが流れてきた経験はないでしょうか。あれは、この社会的証明を応用しています。

コンテンツが面白かろうが、面白くなかろうが、先に皆が面白いと感じている状況を意図的につくり上げます。

そうすれば、見ている方も徐々に同調していき面白いと思わないわけにはいかなくなります。

本当は心のどこかでつまらないと感じているのに、その一方で、面白いのだから見なければならないという思いに支配されてしまいます。コミットメントと一貫性も作用していますね。

催眠商法の現場にも当てはまります。ある会場に主婦や老人を最初に無料で景品付きでおびき寄せ大勢集めます。

他にもいろいろなテクニックが織り交ぜられているのですが、甘い言葉で雰囲気を和ませてから気持ちをほぐさせてラポールを形成させます。その後、あらかじめ仕込んでおいたサクラが商品を買いだします。そうすると、そこにいた主婦や老人もさほど商品に興味がなくとも買ってしまうという商法です。

またまた、なんで他にやりたいことがあるのに、私は我慢してこの仕事をしているのだろう。周囲が皆そうしているから? にも通じる所があるかと思います。

どうでしょう結構心当たりのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

このように人間は自分で決めたと思っているようで、実は他人の行動を基準にして意思決定をしている場合があります。そんなことないという人こそ気を付けてください。
スコトマに隠れている場合があります。

そうれでは、どう対処すればいいのか?

これにはまず日頃の行動を意識にあげてみることです。呼吸を意識にあげてみる。ご飯を食べるときもなんで食べるのか考えてみる。歩く時も、足が地面に着いた時に、意識を向けてみると効果的です。

苫米地式コーチングではR揺らぎと言います。これは、また時間がある時に説明します。

これにより無意識につられそうな動きに対処することが出来ます。心理作用を悪用する輩の餌食にならないための一助となればと思い記事にしてみました。

11/28(土)のセミナーでは、こういったマインドを悪用するテクニックについても開示していきたいと思います。
ご興味のある方は、ご参加をお待ちしております。

セミナー情報

1.『自己洗脳で人生を変える日記の付け方』
日時 2015年11月28日(土)13:00-15:00
場所 京都(会場はお申込者に個別にご連絡します)
定員 20名
講師 幌村菜生(テトラヒドロン人間関係研究所 所長)、斎藤貴志(苫米地式コーチ)
料金 20,000円(税抜)

2.『アファメーション12個目のルール』in 大阪
日時2015年12月13日(日)12:10 〜15:00
場所 貸し会議室 大阪研修センター 〒532-0024 大阪市淀川区十三本町1-12-15 ドルチェヴィータファースト3階 アクセスマップ http://www.kaigishitsu.ne.jp/accessmap/index.html
定員6名
講師 佐藤星児 三國真弓 斎藤貴志
料金5,500円