やっぱり他人の目線が気になってしまう、あなたへ

やっぱり他人の目線が気になってしまう、あなたへ

前回、なぜあなたは他人の態度や言動が気になってしまうのか書きました。

 

今回もその続きです。

 

 

 

 

 

今回注目するのは、他人のあなたに対する視線です。

 

端的に言うと、他人があなたに抱くイメージです。

 

 

 

 

 

『あなたは○○な人ね』と言葉で伝えなくても、他人があなたに対して抱くイメージが、あなたの自己像に影響します。

 

影響するというか、取り込んでしまうと言った方が正確かも知れません。

 

 

 

 

 

 

例えば、教育の分野でピグマリオン効果という現象が知られています。

 

子どもにとって、影響力のある先生が『この子は、良くできる子』というイメージを持って接すれば、子どもはその通りになってしまいます。

 

 

 

 

 

 

反対に、『この子はダメな子だ』と思って接すると、その通りになってしまうゴーレム効果という現象も知られています。

 

なぜ、そのような現象が起こってしまうのか?

 

そのカギはホメオスタシスにあります。

※ホメオスタシスについての詳細は省きます。

 

 

 

 

 

実はホメオスタシスは、他人のあなたに対するイメージにも追従してしまいます。

 

つまり、子どもに対して、影響力の高い、親なり、先生が『この子はこう言ったイメージ』であると子どもの変性意識が深まった状態で、強烈にイメージ(強い臨場感)を抱くと、ホメオスタシスがそのイメージに追従してしまうのです。

 

 

 

高校の英語の授業を思い出してください。

 

先生が生徒に対して『おい、○○ここを訳せ!』といきなり指名します。

 

予習してこなかった時に限り当たってしまいます(笑)。

 

 

 

 

いきなり指名された生徒は、一瞬アタマがパニックになり変性意識が深まります。

 

変性意識が深まった状態では、他人の意見、とくにその空間を支配している人のイメージに、生徒のホメオスタシスは追従しやすくなります。

 

 

 

 

この時に『分かりません』もしくは無言でいると、先生から『予習してこなかっただろう!』と問い詰められます。

 

問い詰められると、余計に恐怖に陥り、ますます変性意識が深まります。

 

この時に『だからお前はダメなんだ!』『こんなレベルで○○大学などと寝ぼけたことを言うな!』と叱られます。

 

 

 

 

 

そのような態度を向けられるだけでも、生徒は、先生が抱くイメージを取り込んでしまいます。

 

実際は、言葉(言語)とイメージ(非言語)の両方から、ネガティブなイメージを刷り込まれます。

 

そして空間の支配者である先生が植え付けたイメージに対して、クラスメイトも無意識下で同調します。

 

 

こうやって、英語の得意、不得意、成績、序列という臨場感が形成されます。

 

 

 

 

もし、ここで生徒が『いや、私は○○大に行って、将来は通訳になる』と宣言しようものなら、先生の前に、クラスメイトから『そんなの無理、うちの高校から○○大に行った先輩はいない』『通訳なんて食っていけないらしいよ(と先生または親が言っていた)』と烙印を押されます。

 

その理由は、別の生徒が、その生徒に対する認識を変えたくないからです。認識を変えるとは、別の生徒にとっても現実を変えることなので、別の生徒のホメオスタシスは現状を維持しようとするのです。

 

その別の生徒や先生のホメオスタシス、つまりイメージに同調してしまうのです。

 

 

 

 

 

もし、先ほどの先生に当てられた場面で、『先生、私が○○大に行けないという根拠は何ですか?』『英訳はできなくても、英語に対して英語で答える、英検準1級を取得すれば、推薦で行ける』『それから大学で英検1級を取って、次に国家通訳の筆記を免除して・・』

 

などと、意識にあげて先生に反論できれば、先生や他のクラスメイトから向けられる『英語が苦手な生徒』というイメージに対しては防御でき、クラスにおける英語空間の臨場感をひっくり返すことができます。

 

 

また塾や独学で勉強して『私は英語が得意だ!』という自己像を高めることができれば、反対にその自己像をクラスの英語空間に反映させることも可能です。

 

 

 

 

さらにいうと、上の反論を生徒が英語で切りだして、それに先生が英語で答えられなければ『英語教員失格』というイメージを、逆に先生に焼き付けることも可能です。

 

これに成功すると、もれなくクラスメイトも『先生は英語教師失格だわ!』『日本では英語が喋れなくても、英語の先生に慣れるからね(と塾の先生が言っていたり、受験情報本に書いてあった)』

 

などと、勝手に先生が英語教師失格な物語をクラスメイトのアタマの中に作ります。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、先生やクラスメイトが生徒に対して抱くイメージや、臨場感に負けてしまえば『英語の勉強はやるだけ無駄、むしろ先生が嫌い!』と、クリエイティブに英語が嫌いになり、○○大学を受ける気力もなくなり、一週間後にまた同じような光景を繰り返すようになります。

 

同じような状態を繰り返すことに、慣れ親しみます。

 

この状態をコンフォートゾーンと言います。

 

 

 

 

同時に、その記憶も強化されていきます。

 

そして記憶こそが、私たちのリアリティの正体です。

 

 

 

やがて生徒が大人になってから、今度はメディアが流す『今時英語が話せないと生きていけませんよ』というイメージに、ホメオスタシスが追従します。

 

生徒は再び英語を学ぼうと奮起しても、ココロの底ではこの時の記憶が焼き付いていますから、本は買ったけど3日くらいで投げ出してしまうようになります。

 

『学生時代から英語が苦手だった』

『英語というとあの先生を思い出すからムカつく1』

 

と言った具合に、今度も英語を勉強しなくていい理由をつくります。

 

 

 

英語が苦手というコンフォートゾーンは、大人になっても維持されていきます。

 

何が言いたいのかというと、大人になってからも、子どもの頃から、先生から受けたイメージ(臨場感)に現実が絡め取られてしまっているということです。

 

 

 

 

 

 

先ほどの英語の件は一例ですが、あなたの、ものの見方や考え方行動性向自己像が形成されてきたのも同じです。

 

あなたがもし、自分の自己評価が低いと感じているとしたら、おそらくは両親もしくは先生から、そうなるような接し方や言葉を投げかけられてきたからでしょう。

 

その記憶をもとに、あなたは、ものの考え方や行動性向を形成して、自己像に繋がっています。言うならば、これらがあなたにとってのリアルです。

 

 

 

 

このようにあなたのリアルは、親や学校の先生、はたまたメディアなど、他人によって形づくられてしまった部分が大きいです。

 

かつ始末の悪いことに、あなたの自己像は、あなたのオリジナルなもので、一生変わらないと思わされています。

 

でも、実際はそうではありません。あなたの自己像は変えていくことが可能です。

 

 

 

 

先に答えから言うと、自己像も情報なので、情報処理機関であるパソコンにて、情報の上書きが出来るのと同じように、脳という情報処理機関にて、新しい自己像に上書きが可能です。

 

 

 

このようなことを書くと、ものの見方や考え方、自己像を変えることは出来ないという人がいますが、それは単にその人に知識がないだけです。

 

知識がなくて、見えないことを心理的盲点(いわゆる、スコとまと)と言います。

 

単に自分の経験が全てだと思っている人あので、無視して構いません。

 

 

 

 

さて、自己像は未来から書き換えていく必要があります。

 

未来から書き換える方法が、現状を超えたゴール設定です。

 

それは同時に、脱洗脳であり、本当のあなたを取り戻すことなのです。