女性が苦手なBさん 摂食障害に苦しむ2

女性が苦手だというBさんのお悩み相談がありました。話しているうちに、Bさんが神経症に苦しんでいたということに焦点が当たるようになりました。
※Bさんにはお話し掲載のご許可を頂いております。

神経症の症状、とくに手を洗うのが止められない症候群は幸いにしてそんなに長くは続かなかったみたいです。

しかし、摂食障害は長く続いてしまい、脳内情報処理が狂ってしまったためか、不安を埋め合わせるためなのかは分かりませんが、過食の癖が治らなかったそうです。だけど、脳裏には痩せていなければならないというイメージが強かったために食べては吐き、食べては吐きが止まらなかったみたいです。

(脳内情報処理、とくに強迫性障害に強い関わりがあるとされる部位、前帯状回の働きが正常ではなかったと考察する。 斎藤コメント)

(ストイックと言えば、カッコよく響くかもしれないけど、今思えば全然カッコよくない。なんで、そんなことに囚われてしまっていたのだろう。 Bさん談)

Bさんとしては、とてもそんな状態にあるとは親にもクラスメートにも相談できなかったそうです。自分で何とかしなければ、常にそういった思い込みがあったそうです。いやむしろ、弱みを見せることは恥ずかしいことだと感じていたそうです。そう、男子たるもの強くなければならないがゆえに。また、こんなことでご両親を心配させたくないと、Bさんなりの配慮があったみたいです。

しかし、いつも食べては吐いてという状態が周囲、とくに一緒に住んでいた親にバレないわけがありません。便器の汚れや異常な光景を察知した親御さんがその後すぐにBさんの異常を見つけて問いただします。観念したBさんは涙ながらに親御さんに真相を打ち明けます。Bさんが高校2年の時、17歳の時だったそうです。なんで、覚えているかというと、MaxのSeven teenの曲が流行っていて、当時のBさんはど真中の17歳。だけど、その曲とBさんの置かれている状態があまりにも乖離しすぎていたために覚えているとのこと。

心配した親御さんとともに心療内科に通院します。当時は、今ほどココロの病に理解がなかった時代、近所の人間やクラスメートに気づかれないように、隣街の病院に通ったそうです。

カウンセリングを受けるも、自分の本音を語ることができなかったそうです。ただ、手を洗うのが止められなかったこと、過食に苦しんでいることを淡々と述べたそうです。

また、心理検査の結果、抑うつ状態にあったそうです。そういえば、最近身体がだるいなと感じていた原因が分かり、安心すると同時に、来年の受験は大丈夫かと心配したそうです。

なぜならば、抑うつ状態のためか、摂食障害のためか、体力、記憶力、思考力が極端に低下してしまったからです。
また、Bさんは症状の方にロックオンしていたので、女性と関わることに関してはこの時は重要性が低下していたとのこと。

続く