やりたいことをやるために、会社を辞めなければならないのか?

やりたいことをやるために、会社を辞めなければならないのか?

ネット上でいろいろな人の情報発信を見ていると会社を辞めて好きなことをしよう。

奴隷の状態を抜け出すには会社員を辞めるべき。

Want toで生きるためには会社を辞めるべき。

などと、煽るように書かれています。

またセッションでも会社を辞めるべきでしょうかという質問がイチバン多いです。

答えとしては、辞めたかったら辞めればです。

~べきで選ぶのではなく、~したいで選ぶことが大切です。

本当は、辞めたい人は淡々と仕事を辞めて、その人が望んでいきたい(want to)な方向に進んでいます。

ゴール達成のためであれ、同じコンフォートゾーン内をグルグル回る転職であれ辞めています。

同じコンフォートゾーン内の転職とは、例えば、人間関係が嫌で、給料関係に不満があり同じレベルの同じような職種の転職を繰り返すことです。
※コンフォートゾーンについての詳細な説明は、ブログ読者には不要と思われるので割愛します。

この記事では、叶えたいゴールと仕事を辞めることについて言及します。

叶えたいゴールがあり、脳がそちらの世界に臨場感を感じれば、コンフォートゾーンがズレます。

ちなみに、コンフォートゾーンがスレずに現状が不満という勢いだけで辞めても、そのコンフォートゾーンに引き戻されるだけです。

人はコンフォートゾーンの範囲内で、最高のパフォーマンスを出します。反対に、コンフォートゾーンの中ではパフォーマンスが下がります。

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私の事例を振り返ってみたいと思います。

かつてコーチングを受けて、ゴールが明確になりました。セッションの回数を重ねるごとに、ゴール側の臨場感が高まり、その世界に生きることがコンフォートゾーンとなりました。

それ以前の状況がコンフォートではなくなりました。しかし、コンフォートではなくなるのですが、その感情を意識しないようにしていました。

ゴールは達成したい、でもそれまでの仕事先との関係も大切にしなければならない。

会社を辞めても、稼ぐ方法が見つからない。生活は保障されていない。

まだまだ、我慢しなければならないと思っていたわけです。

しかし、とっくにコンフォートゾーンがズレています。その結果、ありもしないようなミスをクリエティブに引き起こしたり、体調を崩したりします。

例えば、マニュアル車のサイドブレーキをかけ忘れて、車が坂道をコロコロ変わったり、エクセルファイルの保存をし忘れたり。

ちょっと気を付ければ防げるミスが、すっぽりとスコトーマ(心理的盲点)に覆われてしまって気が付けなくなりました。

お腹が痛くなったり、熱を出したり、気を失ったりとその仕事をどうしても続けられなくなりました。

ここで我慢をしなければならないと思えば、思うほど無意識はミスや体調不良を重ねます。結果的に、精神的、肉体的に仕事を続けられなくなりました。

余談ですが、私の身内も、本当は辞めたい仕事を意識で我慢して続けていたら、普段なら絶対ありえない方法で階段から落ちて骨折しました。

結果、仕事が続けられなくなりました。だけど、喜び勇んで退職手続きに向っていました。

また、別の側面からみると、ゴール側のゲシュタルトが構築されて、そちら側に統合されたからだと考えられます。
※ゲシュタルトの意味がよく分からないという方は、ホメオスタシスがフィードバックすると言い換えて頂いても大丈夫です。それでもよく分からないという方は価値観の選択としてみてください。

ゲシュタルトが新しい世界と統合するのか、それとも現状維持のそれと再統合するのか2者択一です。

この宙ぶらりんな時に、心は不安定になり、体調も崩しやすくなります。この状態は大変不快であり、一刻も早く正常な状態に戻りたい。

不完全から完全に戻そうと、矛盾や不一致を減少させようと試みます。

ゴール側か現状維持、臨場感が高い方を選んでゲシュタルトは再統合して、心を安定させたいのです。

ゆえに、クライアントから不安な状況にあるという連絡が来ます。

体感としては海に落ちて、あわててもがく感じです。一刻も早く、ゴール側の世界を掴みたい。まさに藁おも掴む思いです。

仕事を辞めたいであれば、その旨で背中を押してもらいたいという内容の連絡が届きます。

これに対して、私はクライアントの背中を押す言葉を送ります。

あれ?さっきの答えと違うではないかと思われるかもしれませんが、一つ一つのメッセージはクライアントが感じている臨場感や、私との関係性、つまり発話状況によって変わります。

最適な言葉(抽象度高く)を送ります。

そうすれば、クライアントのゲシュタルトと上手く再統合されて、ゴール達成への起爆剤となります。

ゲシュタルトがゴール側と統合されれば、そちらの世界とフィードバックを取ろうとします。

たとえば、会社を辞める事例であれば、『辞めようというセルフトークが自然と出てきて、すんなりと辞表を提出してしまう』のです。

私もそうでした。辞めたらどうなるかという不安がスコトーマに覆われて見えなくなり、その時に成したいことが目の前にパッと開けました。

なので無理して、力んで、鼻息を荒くして辞めようとしなくてもいいのです。

辞める時は、辞めます。

一方で、何年も会社を辞めようか辞めまいか宙ぶらりんの状態で悩んでいる人もいます。単刀直入にいえば、その状態がその人のコンフォートゾーンなのです。

ここで上に書いたことをもう一度繰り返します。本当に嫌であれば、とっくにその仕事を辞めています

そのメカニズムは、先のゲシュタルトの例を見れば分かる通りです。

でも、嫌だと思っている仕事でも続けられるのは、例えば、給料がもらえて安定した仕事が出来るというwant toがあるから続けられるのです。

仕事自体はhave toでも、その要素にwant toがある。

だったら、そのwant toに着目して、黙って他のことを考えずに、仕事をこなすのです。給料がもらえる安定した生活が出来ることを選ぶのです。

それでも叶えたい達成したいゴールがあれば、そちらを選んで淡々と進むだけです。進んでいくうちに、今の仕事が必要でなければ然るべきタイミングで縁起が解消されます。

後から振り返れば最適なタイミングだと気が付けます。ゴールから観れば、全ては必然です。

お金については、今は分からなくても大丈夫、間違いなくその時に方法を見つけています。その原理は上と同じくです。

まとめ 
会社を辞める時は辞める。

焦りも不要だし、あなたの不安に付け込んだ下手なコピーに煽られる必要もありません。