昨日は認識が変ればそれまでとは別の存在が生まれるという件について書きました。
今回の記事はその補足です。
昨日は学生から郵便局員になって郵便物に対する見方が変わり、さらに郵便局員から船長になったら船や天気に対する見方が変わるとお伝えしました。
これこそが関係性が変わって、違う別の存在が生れたという意味です。
学生の時はハガキや封筒などをひっくるめて郵便だった存在が、郵便局員になったら定型郵便、定型外郵便、スマートレターという存在に変わりました。
さらに、船長になったらあらゆる船が本船(自分の船)、遊漁船(釣り人を運ぶ船)、タンカー(油を運ぶ船)、貨物船という存在に変わりました。天気も同じくです。
なぜ、このような現象が起こったのかというとあなたと郵便や船との関係が変わったからに他なりません。
この関係性こそが重要なのです。関係性にはさらにスゴイ力があります。
あなたのパートナーとの関係を考えてみましょう。
元々はあなたとパートナーはお互いがほとんど知らない間柄だったでしょう。
もしかしたら以前、どこかで偶然出会っていたのかも知れませんが、それは殆ど他人だったゆえに覚えていなかいでしょう。
脳は重要でない人と出会ったことも覚えていますが、思い出すことが苦手です。
その後、知り合いという関係に変わりました。知り合いになれば挨拶を交わせる関係になります。プライベートで知り合いになる前にパートナーが挨拶をしてくれば『変な人』だと警戒したことでしょう。
さらに携帯電話の番号を知って、そこに電話を掛けることができるという間柄になりました。
基本的に携帯電話はプライベートの連絡先です。そこに電話を掛けられるのは本来は距離が近い人であるハズです。
なので携帯電話番号を教える前に、パートナーが電話を掛けてくるとあなたはキット不快に思ったことでしょう。
もっと関係が進んでお互いが恋人という関係に変化したらどうでしょうか。
パーソナルスペースも近いでしょうしボディタッチをされてもあなたは不快に思わないでしょう。
もしかしら同じ部屋で暮らしているのかもしれません。
もっともこれが恋人になる前の関係であれば、ボディタッチをされたらセクハラですし、同じ部屋に侵入して来たら住居侵入罪です。
どちらとも警察沙汰です。
でも恋人同士という関係性ならば、そういったことにはならないわけです。なぜならば、あなたとパートナーとの関係性がそれを許しているからです。
その関係性によって、彼氏・彼女という存在が生れています。
なお、昔の人はこの関係性に宿る力のことを縁起の力と言ったようです。
そして、ここで見逃せないポイントが一つ。それは関係性はダイナミックに刻一刻と変わっているという点です。
恋人同士の関係性が発展して夫婦になります。旦那さんからみれば奥さんという存在になりますし。
子どもが生まれれば、あなたは子どもにとってお母さんという存在に変わります。
一方で、破局という関係をむかえれば元恋人や元夫婦になります。そうするとお互いが会う事が難しい存在になることもあります。
場合によっては民事裁判で争う関係になって原告・被告という存在になることだってありえます。
まさに諸行無常であり、それが人生なのかも知れません……。
このように関係性によって、存在が生れるます。これがこの世界の理(ことわり)です。
とはいえ、この関係性を維持しようとする作用が働きます。それがホメオスタシスです。
パートナーと別れてしまって寄りを戻そうとするのも、ドリームキラーが現れるのも以前の状態の関係性を維持しようとするホメオスタシスの仕業です。
この話はまた次の機会に書きたいと思います。