今回は相手のフレームを読んで、相手の選択を変えてしまう方法をお伝えします。
相手はAという選択肢を選ぼうとしているけど、こちらがBに変えてしまう技術です。
書き換えA⇒Bです。
具体的な例で説明していましょう。
あなたと、あなたの友達(地方在住)が上京した際に有楽町にあるペニンシュラホテルのマンゴープリンが食べたいケースを考えてみましょう。
友人は先日から、『次回、上京した際は、ペニンシュラで売っている、マンゴープリンを絶対に食べるもん!』と固く決心しています。
友人がマンゴープリンのことに思いを巡らせた瞬間から、マンゴープリンフレーム(おやつフレーム)が作動しました。
東京駅に着いてからすぐに有楽町に向かうか?
それとも、帰郷する前に有楽町に立ちよるのか?
もしくは、お昼に渋谷で用事があるけど、その前に有楽町を経由するべきか?
山手線ではなく、地下鉄に乗るべきか?
マンゴープリンは少々値が張るので、地元の友人たちへのお土産は質を落とそう(笑)
会社の人には、東京に行くことを言っていないから、お土産はなしにしよう
などなど、時間的、距離的、金銭的なことを、まるで軍隊の大作戦みたいに新幹線の中で頭がフル回転してシュミレーションしています(笑)
とはいえ、ついついシミュレーションをしてしまうのも、マンゴープリンフレームが既に走り出していることが原因です。
さて、あなたが友人がペニンシュラのマンゴープリンを買うという選択肢Aを、別のBに変えるにはどうしたらいいのでしょうか?
それを成すためには?
あなたはこの友人のwant toを肯定するのです。
『マンゴープリン、いいね。いいね~。わたしも楽しみ』とたくさん共感しましょう。
とにかく、共感・応援します。
友人がマンゴープリンを食べる気満々になったところで、
『そういえば、ペニンシュラにはご褒美マンゴープリンもあるよ。ちょっと高いみたいだけど。でも、まあせっかく東京に行くんだし!』
と切り出し、ネットで検索した写真もみせます。
すると、友人は『すごーい。かわいい~。ちょっと高いけど、まあせっかく東京に行くんだしいいよね。自分へのご褒美だよね』と買う品がマンゴープリン(A)⇒ご褒美マンゴープリン(B)に書き換わります。
マンゴープリンとご褒美マンゴープリンの価格差は倍以上、しかもこのクラスになると時給を軽く超えた金額です。
普段はなかなか手が出せない価格ですが、選択肢を書き換えられたお友達は、そんなことを気にすることもなく、ご褒美マンゴープリンを買う心づもりになってしまったのでした。
さらには、『今はマンゴープリンといえば、ペニンシュラじゃなくて、下町の△△が有名だよ。ネットの口コミでも圧倒的に一番だったよ』と言ってみましょう。
すると、『えっ、どこどこ。もっと詳しく話を聞かせて』と尋ねてきます。
さらに自分からこの店の情報をリサーチしはじめます。この自分から動くという点がポイントです。
とはいえ、『下町か~。渋谷からはちょっと遠いね~』とそのプランは無しにしようとするかもするかもしれません。
そんな時は、『銀座にも有名な店があるみたいだよ。××という芸能人も御用達みたいだよ』という代案を提案します。
すると、『えっそうなの? だったら、ペンシュラはやめて、銀座にしよう!』といった具体に、またまた選択肢がCに変わってしまうのです。
書き換えA⇒Cです。
さらには、『マンゴープリンよりも、近くの帝〇ホテルでお茶にしない?せっかく東京に行くんだし。この前テレビでみたんだけど、すごく雰囲気がよかったよ』と畳みかけてみましょう。
帝〇ホテルでお茶を飲む場合は、チャージを含めて、金額がマンゴープリンの4倍くらいに膨れ上がります。
というか、当初の目的であった、マンゴープリンが選択肢から外れています(笑)
しかし、友人はOKを出すでしょう。
選択肢がA⇒Dに書き換わりました。
さて、これらのことは、別に大したことはないかもしれませんが、しかしよくよく考えてみると結構ヤバいです。
他人の思考、使う金額、行動パターンを変えてしまっています。
相手のwant toのフレームを見抜き、それを肯定してから、別の方向にちょこんと押してあげると、人の選択肢は簡単に変わってしまうのです。