あなたの『ものの見方や考え方』を意図的に操作する方法が近年グレードアップしています。
グレードアップした大きな理由は、スマートフォンやSNSの出現です。
これらの機器のおかげで、情報発信をする人が大多数の個人、つまり1対1にリアルタイムに情報を与えることが可能になりました。
一方で新聞・ラジオ・テレビは1 対 不特定(多数)との関係です。
1対1の関係と、1対不特定多数とではどちらが濃い関係でしょうか?
もちろん1対1ですね。
たとえば、あなたの推しのアイドルがいる場合を考えてみましょう。
このアイドルが、あなたも含めた大多数のファンに愛を届ける(1対不特定多数)。
これに対して、あなただけに愛を届ける(1対1)のでは、どちらが濃い関係でしょうか?
言わずもがなですね。
人間は濃い関係下においては、相手に影響されやすいです。
それを可能とさせるのがSNSです。
濃い関係のことをハイパーラポールといいます。
ハイパーラポールでは、無条件でその人の言葉を信頼します。
考えてみてください、あなたは全く知らない人からGW中の旅行先のアドバイスを受けませんよね。
全く知らない人から島根県に旅行に行った方がいいと言われても『島根?どこそこ? なんでそんな遠いところにわざわざ行かないといけないわけ?』
知らない人の意見を歯牙にもかけないでしょう。
しかし、あなたが大きく尊敬している人から、『島根に旅行に行った方がいい!』とススメられたら、
『ぜひ行きます!サンライズ出雲のチケット買って、明日の朝には出雲大社に参拝しています!』
という反応をしめすハズです。
サンライズのチケットが取れなかったり、飛行機代が高ければ、格安高速バスでやってくるはずです。
もっといえば、出雲大社にお賽銭1万円を納めなさいといわれればそうするでしょう。
これがハイパーラポールの力です。
情報発信の言葉が、あなたにとっての教義になってしまうのです。
出雲の神様もビックリです。
いまいち、よくわからない場合は、情報発信者に恋をしている状態を想像してみてください。
昔から恋は盲目といわれるように、彼以外は目に入らなくなります。また、彼の良くない点もみえなくなってしまうのです。
彼のことで頭がいっぱいで、彼の言葉が生きるよすがになります。まさにハイパーラポール。
『何をいうのかよりも、誰がいうのかが重要です』。
認知戦の方法はたくさん研究されていますが、その中の古典的かつオーソドックスな方法として、濃い関係(ハイパーラポール)が用いられます。
この時点で洗脳の半分は完了です。
いったん、濃い関係がきづかれたら、受け手は発信者がいうことを無条件で信じはじめます。
一丁上がりです。
人間の性質上、そうなっているのです。