※メルマガ加筆・修正です
ゴールは現時点では達成方法が分からなくても良い。
というかそれが正解なんて言葉を耳にします。
この言葉をもう少し掘り下げてみましょう。
キーワードは認識が変ればそれまでとは違う存在が生れるということです。
あなたの役割においてある対象を認識しているからその存在が生れるという意味です。
もっと分かりにくくなったかもしれません(笑)。
手っ取り早く具体例を見てみましょう。
例えば、あなたが仮に今は学生だとします。そして就職活動で郵便を送るとします。
郵便の内訳はハガキだったり封筒だったり、就職面接の結果が速達で来ることも考えられます。
または実家から仕送りとして食品が入った小包が届くこともあるかもしれません。
その後、郵便局に就職が決まったとします。そうすると役割が学生から郵便局員(正確には日本郵便株式会社の社員)に変わります。
役割が変わると学生の頃には単にハガキと読んでいた紙が郵政ハガキまたは私製ハガキという存在に変わります。
封筒も定型郵便や定型外郵便、普通郵便や後納郵便、小包もゆうパックに変わります。
あなたが内勤で窓口対応を任されれば、それぞれの存在に応じてお客様に対する説明や受け取り料金も違ってきます。
また、自分で投函したハガキも、郵便局の商品という存在になり、自分の会社の損益計算書に反映されるようになります。
もっとも今までは郵便を出しに行く場所だった所が職場という存在に変わっています。
学生の頃は郵便局のオジサンだったのが、働きだすと集配営業部の○○さんという存在に変わっています。
その後、現状を超えたゴール設定をして、新たな役割として郵便局から船長を選んだとします。
郵便局員から○○船会社の船の船長です。今日では女性の船長も珍しくはありません。
郵便局員の頃は海や港に浮んでいる乗り物のことは全部ひっくるめて船と呼んでいました。
しかし、今後は役割が船長になったら船に対する認識が変わります。
釣り人を乗せて走る船は遊漁船という存在に変わり、自分の船は本船という存在に変わります。
また遊漁船にも大型、小型があり、本船(自分の船)もタンカーだったり、貨物船だったりという存在に変わります。
なぜこうなるのかといえば、あなたの役割が船長に変わったからです。役割に応じで存在が変わってしまったのです。
おまけに、空を見上げても今までは晴れ、曇り、雨くらいの区分しか出来なかったのが、雲ひとつとっても積乱雲、乱層雲、巻層雲などといったカテゴリーに分けるようになります。
そして、何と!雲や風の状況から今後の天気を予測(観天望気)できるようになります。
もしかした、あなたはそれが何か?と訝しく思うかもしれません。でも良く考えてみてください今まではなかった存在が、あなたが認識する世界に新しく生まれ変わっていませんか?
あなたが学生という役割を果たしている時は、後納郵便や遊漁船という存在はなかった。おまけにそれを見て天気を判断することもできなかった。しかし郵便局員や船長という役割を果たすことによって新たな存在が生じてきたのです。
控えめに言ってパラレルワールドの移行です。
封筒という存在に対する認識しかない時は、その封筒を送る時に切手を貼った郵便しか選択肢にないでしょう。
船という認識だけでは注意喚起を発する時に周囲にたくさんの船が展開していれば、喚起を受ける側からすれば「いったいどの船に発した喚起」なのか混乱します。最悪事故を引き起こしてしまいます。
晴れ、曇り、雨の判断しか出来なかった時はスマホがないと天気を予想することができませんでした。
しかし、あなたの役割が変わって新たな認識が生まれることで普通郵便よりもコストの安い後納郵便を操れるようになりました。
また本船の付近で釣りをしている遊漁船に対して「このまま進むと衝突の恐れがあるので回避してください」と無線で注意喚起を発する、つまり相手に対してこちらの意図で操ったりできるようにもなりました。
さらには、先の天気を読んで対策も練ることができるようになります。
※船内での犯罪捜査や逮捕権も持てるようになります
どうですか? 今までは痒くても届かなかったところにも、届くようになったみたいに世界が拡がっています。
存在に対して、あなたがそれを操っています。
そんなウルトラCが可能になったのも、あなたの役割が変わって認識が変わったからに他なりません。
そして認識のことを『ブリーフシステム(あなたのものの見方や考え方)』と呼びます。
ブリーフシステムを書き換えて、今までとは全く別の存在(世界)に作り替えてしまう技術がコーチングです。
世界を作りかえてしまうのだから、仮に今は達成方法が分からないゴールを設定しても大丈夫。
自分はゴールに向かっているという臨場感を高めていけば、ゴールの達成方法が分かる世界に自然と変化してしまうのです。
あなたを中心として取り巻く関係性がゴールモードに変化しているからです。