※過去記事・加筆修正
不安商法
前の記事で同調圧力について書きました。
この記事では同調圧力を悪用する方法を開示します。
ただ単に、圧力を加えるのではありません。これに不安や恐怖を付けくわえるのです。
今は物質的に豊かになり、ありとあらゆるモノ・サービスが溢れています。
したがって、消費者の財布は固く締められています。
では、どうやったらその財布の紐を緩めることができるのか?
その答えは不安と恐怖を煽ることです。
例えば、『いい大学に入って、いい会社に勤めないと将来、落ちこぼれますよ。立派な社会人になれませんよ』と言った不安を煽ります。
いい会社に入ることが子どもにとって幸せなのかどうかは分かりません。
この商法は子どもが将来、路頭に迷ったら私のせいだ、そうならないようにしなければという親への罪悪感へつけ込みます。
同じクラスの○○君も、△△ちゃんも塾に通っているでしょと、何気なく同調圧力を仕掛けます。
恐怖は力の強い説得者だ。マーケッターも広告会社もそれをよく心得ていて、大いに利用する。
マーケティングの世界で商品を買わせるために脅し戦術が使われるのも、そのためだ。
(中略)
恐怖心をくすぐって買わせるやり方は、現在でははるかに洗練され、巧みになっている。
マーティン リンストローム (著)なぜ、それを買わずにはいられないのか―ブランド仕掛け人の告白 P52。
また、失敗への恐怖心も餌となります。
2007年に英国のバース大学の研究グループは、成功への期待より失敗の恐怖の方が、はるかに消費者の購買欲を高めるという驚くべき事実を発見した。成功を約束されている人は行動を起こさないが、失敗をほのめかされると人はあおられる。中略 そして実際に、買い物で何よりも強い説得力を持つのは、研究の結果通り、失敗した「みじめな自分」を垣間見させることなのだ。
マーティン リンストローム (著)なぜ、それを買わずにはいられないのか―ブランド仕掛け人の告白 P53-54。
誰だって、今よりも将来が悲惨だと思えばやる気が無くなります。
人によっては自殺してしまうかもしれません。
仕掛ける側はこういった恐怖に基づいた弱点を突いてきます。
不安や恐怖は本能
不安や恐怖は伝播しやすい感情です。
人間に限らず多くの生物は集団になることで外敵から身をまもり進化してきました。
例えば、狩りに出た集団の一人が、大蛇のいそうな気配を感じて、不安をもち、それが仲間に伝播して、大蛇に食べられるという危機を回避してきたという進化の過程もあったはずです。
こう言った時のために、不安のスイッチがあったのです。
だから、この感情は伝播しやすいのです。
また厄介なことに、不安や恐怖は時に快楽、コンフォートゾーンになってしまうケースがあります。
まさかと思われるかもしれないが、私たちが怖さに惹かれる裏には、生物学的な理由が潜んでいる。恐怖はアドレナリンの分泌をうながし、原紙の時代からそなわった本能的な“戦うか逃げるか”の反応を引き起こす。その反応がさらにまた“アドレナリン中毒者”に見られるような深い快感を生むホルモンと神経伝達物質の分泌をうながす。「恐怖と快楽をつかさどる脳の部位は、かなり重なり合っている」と、フィンランドのタンペレ大学(当時)の神経学者アラン・カルエフは指摘している。そしてヤーキーズ国立霊長類研究所の神経科学者ケリー・レスラーによると、人が怖いものを見たとき“恐怖中枢”である扁桃体が「実際に恐怖体験をした時と同じように活性化する。だが大脳皮質が現実には危険がないのを認識しているため、ホルモンの過剰分泌が恐怖心ではなく満足感を生む」という。
マーティン リンストローム (著)なぜ、それを買わずにはいられないのか―ブランド仕掛け人の告白 P51。
このようなことにないためには、自分のゴールを持って歩んでいくことです。
その道中で、圧倒的に高いエフィカ―で、かつあなたを嬉しい、楽しい気分にしてくれる人が表れます。そう言った人達との関係を大切にしていきましょう。
何よりは、あなたが周囲をそんな気分にさせる人物になれば素晴らしいこと、この上ありません。
まとめ
・マーケティングの裏には、不安や恐怖を煽る方法が隠されている
・仲間外れになるよという不安、将来への恐怖がそーっと刷り込まれている
・騙されないためにもゴール設定が有効
・嬉しい、楽しい気分にしてくれる仲間を見つけよう
・そして、何より大切なのはあなたがそのような存在になることです
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