自分に自信がなく、自分の気持ちを表すことができない。人と話すことも苦手で、恋愛も仕事も上手くいかない。
ついつい他人と比較をしてしまって、周りの人は輝いて見えるけど、それに対して私は劣っているような感じがする。とにかく毎日が辛いという女性は多いようです。
そして、多くの場合、その原因をお母さんとの関係に求めてしまうようになるようです。私が幼い頃に『あの人があんなことをした、また言い放ったからだ』と。
確かに、あなたが辛いと思う原因を作ったのはお母さんの存在が関係しているのは間違いないでしょう。
と言うのは私たちの実際のところ『ものの見方や考え方』は、大概の場合は、あなたが幼かった頃の権力者であった、お母さんに由来する部分が大きいからです。
お母さんの言葉や態度を通じて感じた感情、またその時の思い出が、あなたの現在の『ものの見方や考え方』を形づくっています。
他にも、学校の先生やメディアによる刷り込みが大きいです。
この『ものの見方や考え方』は、ブリーフシステムという信念です。
ブリーフシステムは『大人しい人間は評価されない』『モテない女性は失格で、そんな人は恋愛をすること自体がおこがましい』など複数形成されます。
そして、私たちは誰でもこのブリーフシステムをもとに自分や世界を捉えます。
評価に見合っていれば自信を持つことができますが、それに反して自分のことを『自分は大人しい人間だ』『モテない』という態度で自分に接していれば自信はガタ落ちになります。
その後、(本とは他人と仲良くなりたいと思うけれど)人前にでることを避ける、(本とは恋人が欲しいけど)恋愛対象となりそうな男性を避けるという行動をとり、やがて習慣に発展します。
なお、ブリーフシステムが土壌となって形成される態度や習慣のことをコンフォートゾーンともいいます。
コンフォートゾーンとは自分の意識ではなくて、無意識で心地よいと思ったり、感じたりしている空間や領域、状態のことです。
先の例で言えば、カッコの部分は(本とは他人と仲良くなりたいと思う)と意識で捉えていますが、無意識は人前にでることを避けるという、自分にとっては心地よい判断を下します。
(本とは恋人が欲しいけど)と意識では思っていますが、無意識では恋愛対象となりそうな男性を避けるという、心地よい判断を選びます。
そんな中、母個関係に悩む人は、過去に原因が求めて、過去に対する認識を改めようと、過去の解釈(ものの見方や考え方:ブリーフシステム)を変えようとする方法に希望を求めます。
そして、そのようなメソッドに取り組みます。
この方法は確かに、一時的な効果はあるかもしれませんが、大概はやがてもとに戻ります。
そのメカニズムは簡単で、過去に焦点を当てても、今の自分を苦しめる、そのブリーフシステムを強化してしまう可能性の方が高いからです。
少々専門的な説明になりますが、ブリーフシステムは長期記憶をつかさどる側頭葉、さらに側頭葉から重要な記憶を引っ張り出す海馬、その海馬から引っ張り出した記憶を強化する扁桃体と、物事を判断したり意思決定をしたりする前頭前野との神経ネットワークとそこで行われる情報処理のことを指します。
いわゆる辛い記憶であるトラウマもこの神経ネットワークから引き起こされます。
例えるなら、日本語を介して英語を学んでも、瞬間翻訳で喋ったり、リスニングをしたりしてもしも最初の数語は訳せても、後はアタマの中を英語が通り抜けてしまうのと同じ感覚です。
日本語を介している限りは、既存の日本語を介したネットワークが活性化されてしまうだけです。もっとも翻訳や通訳を目指すのなら、もしかしたらいいのかもしれません。
しかし、普通に英語を使うのであれば、新たに英語を英語で理解できるようにする神経ネットワーク(英語脳)をつくる方が効果的です。
※もっとも全く新しいというわけではなく、日本語での記憶や体感を土台に、一段上の回想に新たに英語脳ネットワークを作ります。
ゆえに、あなたのブリーフシステムを変えるには、英語脳と同じように、過去と現在を結ぶブリーフシステムより、上の階層に新たな、今までのそれを包んで、書き換えてしまう新たなブリーフシステムを作ればいいということになります。
簡単に言えば、新しい人格を手に入れてしまうと意味です。ブリーフシステムは人格とも言い換えることができます。
そのためにはゴール設定が有効です。とは言っても、あなたは実際のところゴール設定は難しいと感じることでしょう。
しかもゴール設定は現状を超えていなければなりません。
現状の内側のゴールであれば、これまた過去と現在を繋ぐブリーフシステムシステムを強化してしまいます。
現状の内側のゴール設定であれば、単にお母さんのブリーフシステムのコピーであり、お母さんの望みをゴールにしてしまう可能性があります。
これでは単なる操り人形です。
では、ゴールを設定するためにはどうしたらいいでしょうか?
それは抽象度を高めていくことです。抽象度が高まれば、その名のとおり抽象空間に臨場感を覚えることができるようになります。
ゴール、とくに現状を超えたゴールは遥かに高い、概念の世界、すなわち抽象空間にあります。
ゴール設定には、この世界を捉えて、つかんで操作する技術が必要になります。
※この能力のことをIQと言います。
それでは抽象度を高めるためにはどうしたら良いのでしょうか?
主なトレーニング方法をいかに示します
①本を読んで大量の知識を習得する。大量の知識がスコとまとを減らしてくれます
②抽象度の高い人と場を共有する。抽象度はうつります。
③目の前の世界、例えば、コップを入れ物として認識したり、車を乗り物として認識したりする訓練をする。
④リラックスする。リラックスを心掛けるだけで抽象度は高まります。
⑤音を色に変えてみる。または反対に色を音や手触りに変えてみる
できれば全部やるに越したことがないですが、それが難しければこの中のどれか一つ、あなたが『これはできそうだ』というトレーニングをひたすら続けてみてください。
そうすると間違いなく抽象度が高まります。そして、いつの間にか高い視点で物事を考えたり、興味が変わったりしています。
やがて気が付けば、今のあなたからしたら自分でも想像できないようなゴールを設定するようになるでしょう。
ゴールが設定できたら、次は既にゴールが叶った自分の姿とそこから見える世界をイメージします。
もしくはそれが難しければ、ゴールから逆算した、今あるべき自分の姿をホンモノにします。
そうすると新しいブリーフシステムが構築されます。また、その新しいブリーフシステムは古いブリーフシステムを包んで、書き換えてしまいます。
先ほど書いた、新しい神経ネットワークが優位になるという意味です。ブリーフにも階層があるので、そんなことが可能になる今日この頃です。
それは、あなたの無意識にあるお母さんの銅像が引きずり降ろされるという言うことでもあります。
よく植民地が独立した際や独裁政権が倒れた時に、それまでの支配者の銅像が倒されますが、あなたのココロの中でも同じことが起きます。母の呪いが説かれた瞬間です。
これは今までは支配的なお母さんと、娘であるあなたとの両者の関係が、また違った新たな関係になることを意味します。あなた一方が変わっても、それは間違いなくお母さんにも影響を与えます。
関係性が変れば、必然的にお互いの存在も変わります。
同時に、関係性それ自体も抽象空間にある概念が発端です。そのもとにアクセスして、書き換えるにも、これまたやはり抽象度を上げる必要があります。
それもこれも、振り返ればあなたが抽象度を上げるということを発端に訪れています。
現状を何とかしたいと思えば、抽象度を高めてみることをおススメします。
それがゴール設定に繋がり、そしてブリーフシステムの書き換えであり、母娘関係の改善に至り、ひいてはあなたの人生そのものが変わることを意味します。
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