自尊心(セルフエスティーム)を高める『カンガルーワーク』


自尊心(セルフエスティーム)が低いと感じている女性は多いようです。

 

そんな女性の方向けに新しいワークを開発しました。

※理学療法士の実弟と作りました。

 

 

その名も『カンガルーワーク』。

 

①逆腹式呼吸などで身体を緩める、リラックスする。これは息を吐くときに、身体を緩めるようにしてください。そうすれば勝手に息を吸うときにお腹が凹み、反対に吐くときに膨らむ逆腹式呼吸になります。

 

②次に、今のあなたが親カンガルーになった姿をイメージして、お腹の袋に子カンガルーを入れる。子カンガルーとは幼い頃の自分です。親カンガルーと子カンガルーは一心同体です。

 

③親カンガルーである、あなたは子カンガルーに優しい言葉を掛けてあげましょう。

ポイントは子カンガルーが掛けて欲しそうな言葉を選ぶこと。

『辛かったね』『よしよし』

『いい子だね』『素敵だね』『可愛いね』

『素晴らしい』『大丈夫だよ』『きっとうまくいくよ』

『もっと自分勝手でいいよ』

 

ちょっと元気になれば『ゴイス!(すごい)』など、子カンガルーが喜びそうな言葉をいっぱいかけてあげてください。

 

以上、これを一日10~15分くらい、夜寝る前に布団の中で繰り返し行なってください。

 

しばらく続けていくと自尊心が高まります。またワークの最中で抑圧していた感情が溢れだして泣いてしまうかもしれませんが、それはそれで結構です。

 

今までは死んでいた感情が表にでてきたんだと前向きに捉えましょう。

 

 

以下は専門的な説明なので興味があれば読んでください。

 

自尊心が低下している方は、ほとんどの場合、自律神経が失調しています。自立神経とは交感神経・副交感神経から成ります。

 

自立神経に関して、多重迷走神経理論『ポリヴェーガル理論』の考え方では、副交感神経には二つの系統があるとされます。

 

一つ目は、他人と繋がることで活性化する腹側迷走神経

 

もう一つがリラックスをしている時に活性化する背側迷走神経です。神経系統の土台となる神経です。

ただし、この神経はもう一つの機能があって、危機的な状況においては意図的に固まる、シャットダウンするという機能もあります。

 

 

 

これら副交感神経に対して、緊張したり、闘う逃げたりする反応を示す交感神経があります。

一方で、何かに対して取り組む気力を働かせるという役割もあります。

 

 

 

旧来の神経学では交感神経/副交感神経はどちらか一方が主軸で動いている時は、他は沈黙するというモデルを取りました。

しかしポリヴェーガル理論では、副交感神経(腹側迷走神経、背側迷走神経)と交感神経のバランスに着目します。

 

 

健康な人は副交感神経(腹側迷走神経、背側迷走神経)と交感神経のバランスよく取れていると考えます。このために一時的に落ち込んだり、緊張をしてもやがては安定した精神状態に戻ります。高い自尊心も維持できます。

 

脳の観点からみても前頭前野が働いた状態で、物事に対して前向き、かつ創造的な状態です。コーチングを行なうに適した状態で、ゴール設定もできます。

 

 

一方で、精神的に不安定な状況にある人は神経系統のバランスが崩れています。とくに全体をコントロールするのが腹側迷走神経の機能が低下しています。

 

 

先にも書いたようにこの神経は他人との関係性に働く神経で、3つの神経の中では最も階層の高い(抽象度の高い)神経です。

この腹側迷走神経が、交感神経や背側迷走神経を包みこむことでバランスを取ります。

 

 

 

しかし、精神的に不安定な人は腹側迷走神経が異常をきたしています。

結果、交感神経と背側迷走神経とが、まるでシーソーのように入れ替わり、立ち代りで活発化します。

つまり興奮→固まる、シャットダウンを繰り返します。これがいわゆる抑うつ状態です。これでは自尊心も高まりようがありません。

 

 

 

脳機能の観点からすると、大脳辺縁系優位の状態です。この状態では感情的になります。

『ゴール設定と言われても』といった状態で、コーチングよりはクライシスサイコロジーという介入法が適した状態です。

 

 

 

さらに悪化すると、背側迷走神経だけが活性化してサバイバルモードになります。

解離、無気力・無反応と言った反応をしますようになります。また、下痢や便秘と言った身体症状にも表れます。

 

 

 

 

脳は爬虫類が冬眠するかのようにエネルギーを使わないように指示を出します。この状態では生き延びること、それがゴールです。

自尊心も格段に低くなっています。人によってはミジンコ並みの自尊心と形容することがありますが、まさにその状態です。

 

 

 

 

これに対しておこなうのがカンガルーワークです。

このワークを進めていくことで、まず神経系統の観点からは土台となる背側迷走神経が活性化されてリラックスや落ち着きを取り戻します。こうすることで免疫系等を修復たり、良い消化や呼吸を取り戻せるようになります。

 

 

さらには交感神経に影響してヤル気になったり、さらに最上位の腹側迷走神経に働けば良い人間関係構築にも繋がったりします。

また交感神経や背側迷走神経の働きを正常に戻します。

 

 

 

脳機能の観点からは(暴走した)感情をつかさどる大脳辺縁系優位から、理性優位の前頭前野優位に移行していきます。

 

 

神経系が正常に作動している、また前頭前野優位、これが高い自尊心に繋がるのです。

 

カンガルーワークがあなたのお役に立てれば幸いです。

 

 

参考文献

苫米地英人『(イヤな気持ち)を消す技術』フォレスト出版

ステファン・W・ポージェンス『ポリヴェーガル理論入門』春秋社

浅井咲子『(今ここ)神経系エクササイズ』梨の木者

 

 

 

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2019-03-22 | Posted in 女子専用, 抽象度, 神経症No Comments » 

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