情報空間に青写真を焼き付けろ

ゴール設定とは、情報空間に青写真を投げ込むこと。

いつもと違った視点で説明します。

コーチング理論では、私たちがリアルを感じている物理空間に対して、より高い抽象度の階層性の世界に情報空間があると考えます。情報空間にも階層性があります。

 

情報空間は基本的に脳内をとおして広がり、こちらがメイン。情報空間と物理空間は連続的に繋がっており、物理空間が一番下の階層にぶら下がっています。

 

物理空間は情報空間の写像で、それを操作すれば、下にぶら下がる物理空間も連動して変化が訪れます。

 

例えば、農機具の設計士の脳内で、最新の耕耘機の姿が青写真として焼き付けられ、やがて物理空間で実機となります。かのサクラダファミリアもアントニオ・ガウディの脳内で青写真がつくりだされ、時空を超えて物理で形となりつつあります。

本当はサクラダファミリアのほうが、ガウディを通じて具現化されたのかもしれませんが。

ちなみに私たちが見ている世界も五感で情報を取り込み、その記憶を脳内で再統合させている世界です。

 

コーチングの開祖、ルータイスの言葉をかりれば『すべての意味ある永続的な変化は、内側で起こり外側へと広がる』ですが、結局のところ、外側も脳内情報処理の世界です。内部表現と言い換えも可能です。

 

意外とこの点がスコトーマに隠れていると思われます。

 

私が死んでしまったら物理空間での私の世界は終わります。

 

さて、ゴール設定とは情報空間に青写真を投げ込むこと、しかし、ゴール設定は現状の外側であることが鉄則。外側ゆえに、なかなかイメージが湧きません。

 

現状の内側だとエネルギーが湧きません。この理由についてはまたどこかで書きます。

 

ゆえに過去の記憶を合成して未来記憶をつくったり、行動に移して五感で情報を取り入れたりして写真の解像度を鮮明にしていくのです。アファメーションも言語をつうじて、写真のコントラストを強めていく作業です。

 

写真が鮮明になれば、自分を取り巻く、世界の計算が理想の世界に合わせようと勝手に動き出します。縁起が書き換わるとも表現できます。

抽象度の高い世界に身をゆだねた方が世界は確実に変わります。一昔前の『行動だけ』に重きを置いた自己改革法ではホメオスタシス(恒常性が)思いっきり働き、凄まじい無意識の抵抗に遭うことが懸念されます。

 

現状を超えたゴール設定、つまり高い抽象度からエネルギーを落として、連動して一番下の物理まで書き換えるの方が遥かに効果があります。

ホメオスタシスの上空から爆撃して、一気に空挺降下をもっての制圧(笑)そして、手なずける。

別なマニアックに例えでは、走っている船で船長の脳内で右に進むことをイメージして、面舵一杯(右回頭)の号令を出す。

船橋から舵輪を回せば、船底にある舵も連動して、船はやがて右に回り始めます。

回頭に伴い見える目の前の景色も変わってきます。風向きも潮流もうねりも変わります。もちろんゴールである仕向港に向けて進んでいます。

応急操舵で、船底で力一杯舵を切るより船橋からのほうが力が楽。最近では小指一本で回せるそうです。船底からは、そもそも前が見えません。

波や風(無意識)の抵抗はありますが、やがて追い潮、追い風になりるでしょう。

視点の高い船橋からははるか彼方が見渡せ、操舵も楽。

抽象度の高いからの方が楽の例えです。親会社から子会社は楽に入れても、逆は難しいのと同じです。

 

また、稀にオカルトではないかと思うような奇跡が起こりますが、抽象度を上げて考えれば、情報空間に投げ込んだゴール設定に原因があると掴めてきます。

 

また無意識も情報空間に連動しているので勝手に行動します。本人が気付いていない、その時点における心からのwant toで達成したくて仕方がありません。好きなことなら勝手に行動しているよねとは、そういった意味です。

 

しかしRASのフィルターから落っこちているので、奇跡が生じたかのように驚きます。これに関連して抽象度を脳内現象のレベルに落とせば、すでに起こったことに対する出来事の辻褄を合わせるべく認知的不協和が働いて、記憶を都合よく改ざんしているとも捉えられます。

 

繰り返しますが、脳内を通じて認識しているので、最初から脳内現象(内部表現内の出来事)であることに間違いないのですが・・・。

 

『ゴールから観れば全ては必然』です。情報空間のある次元においては因果関係がハッキリと見えることでしょう。

 

やがて写真が鮮明になり、情報空間にパラレルに存在する、ゴール達成世界が可能世界(possibility world)が物理空間に展開されるということでもあります。

 

情報空間には既に、ゴール達成世界はどこかにあるのでしょう。(物理空間では)一瞬一瞬で、世界は切り替わり、知らないうちに自分を起点としてゴール達成世界が自分に近づいています。

ただ脳の情報処理が追いつかないので時間が連続しているように感じだけなのです。パラパラマンガをイメージすれば分かるでしょう。

 

またゴール世界があるがゆえに、物理空間にも生きる私たちの意識に降って湧いて出たのかもしれません。双方向です。

双方向だから今私たちが情報空間を操作でき、コーチングはその強力な一技術です。

既に達成された世界を、今ここに引っ張りだすのがコーチングなのかもしれません。

 

ゴールが達成できないというのは、写真が鮮明でない、臨場感が足らないということでもあります。

情報空間を捉え、そこの因果を書き換えることに臨場感を覚えれば新たな計算が作動して世界は変わります。

 

もしかしたら既に少しずつであるが変わりつつあるかもしれません。それゆえに、この記事を見つけたのですから。