あなたを現状に縛り付けるものは何?

あなたを現状に縛り付けるものは何?

前回の記事でブリーフシステムについて書きました。

ブリーフシステムとは、わたしたちの経験(記憶)をベースに、脳の前頭前野という部位につくられた情報処理のパターンのことをいいます。

日常の言葉で表すと信念です。

外側に表れれば性格です。

性格は、その人のブリーフシステム(信念)が見える化されたものです。

信念も性格も、抽象度をあげて考えれば、前頭前野の情報処理のパターンであるブリーフシステムのことなのです。

タイトルにあるように、私たちはブリーフシステムに基づいた人生を送ります。

言い換えれば、ブリーフシステムがわたしたちを現状に縛りつけます。

たとえば、いつも人見知りをしてしまう人がいるとします。

自分ではこれを何とかしたいと思っても、ブリーフシステムに『わたしは人前で緊張しやすい』と書き込まれていれば、どんなにあがいても人前では緊張し続けます。

また、お金が何よりも大事だというブリーフシステムをもっている人は、会社の機密情報を渡せば、報酬がもらえるというような場面において、間違いなくお金を選びます。

また、こういった人は別の組織や人から『うちに寝返ればもっと報酬をはずむよ』と提示されれば、簡単にそちらに転びます。

これがブリーフシステムの働きです。

ちなみに、あなたのお友達や知り合いの性格を分析してみると、その人固有のブリーフシステムがみえてきます。すると、相手の行動パターンも読めてきます。

わたしたち人間は、それぞれにブリーフシステムをもっているのです。

さて、あなたが人生を変えたい、けれどもそれは難しいと考えてしまうケースとブリーフシステムとの関わり合いについて、以下の3つのケースを考えてみましょう。

・生活がカツカツで何とかしたい

・恋人ができない

・英語が話せない

などのケースです。

生活がカツカツだという場合は、『わたしはお金を稼ぐことができない』『もしくはブランドものを使っていない人は、価値がない』などのブリーフシステムがある場合がほとんどです。

もっと、このブリーフシステムは大概の場合は、育っていく過程で他人、親や身近な友達、メディアから言われてきた言葉が、信念に書き込まれてしまっています。

それは、さておき『わたしはお金を稼ぐことができない』というブリーフシステムがある限りは、お金を稼ぐ方法、起業や株式投資などの方法はみえてこないし、仮に認識できても行動にはうつしません。

『もしくはブランドものを使っていない人は、価値がない』というブリーフシステムがある限りは、なけなしのお金をはたいて、ブランド物を買いあさるようになります。

当たり前ですが、そうすることで、お金はさらに減り、貯金残高も少なくなり、給料日前にはいつものパターンに陥ります。

『恋人ができない』というブリーフシステムがある人は、おそらくは意図的に異性(同性)と会う場面を避けています。

そういった機会を意図的に避けるのです。

恋人候補の人と出会えば、出会うほど恋人ができる確率は高くなります。

ある意味、数学の問題です。

しかし、そうしないことは、過去に色恋沙汰で痛い目に遭った経験がトラウマになっているのかもしれません。

トラウマもブリーフシステムに深く関係します。

※トラウマに係わるケースはコーチングよりも『クライシスサイコロジー』という分野がカバーするエリアなので、具体的な解決方法に関しては控えます

ただ、先に答えをいっておくとブリーフシステムは情報処理のパターンなので、書き換えることが可能です。

英語が話せないというケースはどうでしょうか?

日本人の多くは、日本人は英語が話せないというブリーフシステムをもっています。

なので、学校で10年くらい英語を勉強しても一ミリも話せないという現象が起こってしまいます。

もっとも10年くらい勉強して、英語が話せないのは、カリキュラムに問題があるのかもしれません。

たとえば、かつてのソ連の英語学習のレベルは定評がありました。生徒が一回も外国に行った経験がなくても、英語がペラペラに話せていたそうです。

とはいえ、日本の英語教育の全てが間違っていると考えるのは早計です。

日本の英語学習は、英語に関する知識の基礎が身に付きます。

その基礎をもとに英会話の練習や英字新聞読解の練習を続けていけば間違いなく、大方の人は英語が話せるようになります。

英語学習にはいろいろな方法がありますが、どんな方法を選んでも、継続さえすれば間違いなく身に付きます。

継続することが大事なのです。

けれども英語が話せないというブリーフシステムがあれば、英語習得を邪魔します。知学習する前から諦めてしまうのです。

反対に、『わたしは英語が得意だ。英語が話せる』というブリーフシステムをもつことに成功すれば、仮に今は話せなくても、そのうち英語が話せるようになります。

無意識が英語を話せる方向にもっていってくれます。

と、今回も長くなりました。

続きはまた次回にします。