なぜ最近の日本は冷たいと感じてしまうのか?

なぜ最近の日本は冷たいと感じてしまうのか?

前回のブログでは日本社会には階級が存在するとお伝えしました。

階級社会で有名なのはイギリスですが、現代日本でも階級があらわになってきました。

日本の階級は資本家・新中間層、旧中間層、労働者、アンダークラスという五つの階級に分かれます。

資本家とは簡単にいえば社長、経営者のことです。

零細企業の社長も含みます

年収604万円で、平均資産総額が4,863万円とのことです。

新中間層は専門職をもった人や正規の公務員の人です。

平均年収は499万円で平均資産総額が2,353万円です。

旧中間層は自営業者のことです。

平均年収は303万で、資産総額は2,917万円です。

まあ実際は、裏金でもう100万円ほど、実際使えるお金は増えますが……。

労働者とは正社員として働くサラリーマンのことです。

労働者は平均年収が370万円で、平均資産総額は1,428万円です。

アンダークラスは年収186万円以下で大部分は非正規労働者、女性が多く含まれます。大多数は資産が0です。

この度のコロナ過で仕事を失った人々の大部分はアンダークラスに属しています。

このアンダークラスの人数が、今ものすごい勢いで増えています。

今後も増えることはあっても減ることはない階級です。

なぜ、ついこの前まで一億総中流と言われていた日本がこんなことになってしまったのでしょうか?

それは新自由主義という経済システムのためです。

新自由主義とは、経済発展こそが素晴らしいとする考え方です

経済発展をしていくには、人件費を安く使える発展途上国との競争に勝たなければならない。

そのために手っ取り早い方法は働く人の給料をカットすること。

もっと言えば、簡単な仕事は機会にさせればいいじゃん!という発想です。

なぜならば、そっちの方が安いから……。

国際競争に勝つためには法律を変えてでも、それをやる!という強い意志のもとに国は動いてきました。

さて、女性に関して、日本の場合は女性が働きに出るのではなく結婚して旦那さんに養ってもらうという制度設計がなされていました。

ゆえに、女性は家計の生活を助けるためのパートにでるのが王道というモデルが作られてきたのです。

あなたのお母さんもそうだったかもしれません。

※他にも女性は男性よりも下の存在という儒教的な考え方もありますが、今回は扱いません

とはいえ、新自由主義のもとでは、その肝心の旦那さんになるべきはずだった男性たちまでもがアンダークラスに転落しているのが現状です。

すると女性が余ることになります。それも賃金の低いパートのままで。

そういった流れが現代日本の階級に繋がっているのです。

さて、この階級ですが、私たちのコンフォートゾーンと密接に関わっています。

『私はこういった空間や状態が好ましい、もしくは重要であるという要素』がコンフォートゾーンを形成します。

コンフォートゾーンはゴールに基づきます。

つまり、ゴールがその人のコンフォートゾーンを形作るのです。

前回の記事で階級によって分断が進んでいると説明しました。

なぜ分断が進むのかというと、ゴールとコンフォートゾーンが違うからです。

例えば、資本家の社長と新中間層の公務員ではゴールが違います。当然、コンフォートゾーンも違ってきます。

社長の場合は事業の拡大や節税がゴールです。

一方で、公務員ではできるだけリスクは犯したくない、そして出世がしたいがゴールになります。

コンフォートゾーンも違ってきます。

両者では話が合いません。行動パターンも違ってきます。

たまたま住む場所が近くても、それが何か? です。

労働者とアンダークラスでも話は合いません。

労働者では子どもの教育や、これ以上階級が落ちないようにするがゴールです。

週末に家族で出かける場所の話題がコンフォートゾーンです。

アンダークラスは、今日を生き抜くことがゴールです。

同じ職場に属することがあっても、関わることはほとんどありません。

とはいえ、仕事内容は同じです。

図のように資本家とアンダークラスでは同じ日本人か?というくらい、コンフォートゾーンは重なりません。

この結果、お互いがお互いに無関心になってしまい、最近の日本は冷たいという現象を引き起こしてしまうのです。