籠の中の鳥は幸せになれるの? ~その現実は誰がつくったの

籠の中の鳥は幸せになれるの? ~その現実は誰がつくったの

前回の記事において、あなたは誰かからの操り人形かもしれないと書きました。

 

キーワードとなる単語はブリーフシステムでした。

 

 

 

ブリーフシステムとは、無意識にしてしまう、あなたのものの見方や考え方、信念、行動性向のことです。

 

このブリーフシステムは、言葉、映像、そして感情によって作られます。

 

ここで見逃せないポイントは、ここでいう言葉は、実は自分の言葉ではなくて、他人の言葉であるという点です。

 

 

 

 

もっとも言葉自体(日本語)は、あなたが勝手に覚えたものではなくて、その多くは親や学校で教わったために覚えたもの。

 

  

『その覚えた言葉を使って、あなたは考え事をするようになりました』という見逃せないポイントがあります。

 

 

 

 

また友達などの他の人からも、

 

・〇〇ちゃんってこういうタイプの人間だよね 

・結婚したい人はこういったタイプの人間だよね

・住むならやっぱり〇〇地区だよね

 

などの他人発信の言葉を、あたかも自分の言葉として取り入れて、今まで生きてきています。

 

 

 

 

この自分の言葉というのは、コーチングではセルフトークといいます。

 

セルフトークは意識的にせよ、無意識的にせよ、あなたがしてしまうひとり言のことです。

 

このセルフトークによって、なにか考えるときのイメージをしたり、なにかの場面に直面した時の感情が喚起されます。

 

 

 

 

たとえば『お腹が減った~』『会社めんどくさい』などのひとり言はセルフトークです。

 

 

かつ、『わたしは計算が苦手で~』『家事を手伝ってくれないパートナーはアウト』のような考えもセルフトークです。

※なぜならば、セルフトークによって考え事をしているからです

 

 

で、大切なポイントはこの『わたしは計算が苦手で~』は、本当にあなたの計算が苦手だったのかどうかはあやしいところです。

 

おそらくは、小学校の算数の時間で、たまたま先生にあてられて上手く答えられなかったという出来事があった。

 

その時に恥ずかしい思いをしたり、家に帰ったら『お母さんの子だから算数は苦手ね~』と言われたりして、あたかも『そうだ』とブリーフシステムに真実として書き込まれてしまったためでしょう。

 

そのブリーフシステムによって、今のあなたの『計算が苦手で~』というセルフトークが出てきて、実際にその通りになっていませんか?

 

ということです。

 

 

『家事を手伝ってくれないパートナーはアウト』も、その良し悪しは置いておくとして、これも親や親戚、友達が言った言葉、もしくはメディアで扱われていた言葉を、あなたのブリーフシステムが取り込んで、信念にしてしまった結果です。

 

 

 

また人はブリーフシステムを介して世界を認識しています。

 

ブリーフシステムの見せる世界があなたにとっての現実(リアル)世界です。

 

 

 

ということは、あなたにとってのリアルな世界は、他人によって作られた世界である、その可能性が高い、といえないでしょうか?

 

 

簡単に言えば、他人の物差しが基準となる世界で、それに合うように、生かされているという意味です。

 

 

『わたしは、こうしたい』『こう生きたい』という想いではなくて、他人から『あなたはこうすべきだ』という価値基準が優先される世界で、知らない間に生かされています。

 

 

それがどうしたの?

 

『他人から評価されることは大いに結構じゃないの』『評価されたらうれしい』と反論されるかもしれません。

 

 

 

でも、ここに重大な事実があります。

 

それは他者評価のままに生きていると、『永遠に幸せを覚えることはできない』という残酷な事実があります。

 

 

人は『与えられた幸せ、用意された幸せ』に対して、根源的な幸せを覚えることは難しい。

※洗脳されれば別でしょうが。でも、最後に洗脳は解けます

 

 

 

 

 

たとえば、ある女性(30代)が言っていました。

 

 

一生懸命働いて、社会的にステータスのある人と結婚して、海外旅行にも行けて、欲しいものは何でも買えるようになった

 

こんな彼女の境遇に対して、人からは羨ましいと言われる。

 

 

最初は他人から羨ましがられて、わたしはイケていると思ったけど…… 

 

でも、幸せと感じられたのは、最初のころのほんの一瞬だけだったと。

 

『とくに買い物、買い物をするまでは嬉しい、楽しいけど、その商品自体を買ってしまうと、もう幸せじゃない』と仰っていました。

 

この言葉が印象深いです。

 

あと、なぜだかよく分からないけど、気分が落ち込むと。

 

幸せな境遇にいる人のハズなのに、なぜか自信がなさげです。

 

 

 

 

なぜ、彼女がそう思うのか?

 

答えから言えば、それは本当に自分では望んでいない生き方だからです。

 

 

誰が望んでいるのかと言えば、その女性の親であったり、商品を買ってほしい会社や社会です。

 

 

お母さんであれば『うちの娘は〇〇という名家に嫁いで』と自慢できます。

 

『反対であれば、いい年をして嫁に行かずに(お母さんは)恥ずかしい』でしょう。

 

会社であれば『商品を買ってくれてありがとう』です。

 

 

 

その女性は、こういった人たちの言葉からなるリアルの中に活かされています。

 

いうならば籠の中の鳥です。

 

 

本当に、得をするのは悪意の第三者です。

※第三者の利益のために、ある人の思考、感情、行動を制御することを洗脳といいます

 

 

 

 

この女性が洗脳されているのかはさておいて、無意識下では、なにかがおかしいと気がついています。

 

それがモヤモヤ感や、落ち込みとして表れています。

 

 

 

 

こんな感じで、私たちは知らないところで、誰かに籠を作られて、気がついたら籠の中の鳥として生かされています。

 

 

 わたしたちが、幸せを掴んでいくためには、まずはそのことに気がついていく必要があるということです。