何であなたの給料がカツカツになってしまうのか ~資本主義とお金のカラクリ

何であなたの給料がカツカツになってしまうのか ~資本主義とお金のカラクリ

働けど働けど、我が暮らし楽にならざり

 

これは歌人石川啄木の言葉です。

 

 

 

現代風に言えば、働いても、働いても生活が楽にならない、お金が増えないで困ってしまうという解釈です。

 

 

 

 

もしかしたら、それって『私のことだ』と思ったあなた。

 

あなたは『もっとお金が稼げたら良いのに』と切に願っていることでしょう。

 

しかし、現実は稼げていない、お金に困っているから、啄木の歌に共感してしまったのではないでしょうか。

 

 

 

さらにはお金が稼げない私は価値のない人間だと、自己評価を下げてしまっていませんか。

 

では、なぜ自己評価を下げてしまっているのでしょうか?

 

『別に、お金が稼げなくても良いじゃないですか。』と言われてもア〇ラッ〇のCMみたく『いやいやお金は大事だよ~』と反論することでしょう。

 

 

 

 

では、あなたがお金が大事だと反論したのでしょうか?

 

その答えは、あなたも私も、お金が大事だというシステムの価値観を受け入れてさせられているからです。

 

そのシステムを資本主義といいます。

 

 

 

 

 

もちろん聡明なあなたはそんな言葉くらい聞いたことがあると思います。

 

むしろ最近では枕詞にグローバルとつく時代です。ますます発展しています。

 

今回の記事は資本主義を掘り下げて、その構造と、あなたがお金に困っている原因と関連していることを解き明かしていきたいと思います。

 

 

 

誤解をして頂きたくないのは、私はお金や資本主義を完全否定する意図は全くないということです。

 

むしろ逆で、したたかに有効活用することを狙いとしています。

 

 

 

 

 

私も、おそらくあなたも仙人ではないので霞を食べて生きていくことはできません

 

リアルにお金を稼いで、それでご飯を食べていかないといけません。

 

 

 

 

『いや自給自足で畑で作物を育てて食べていけばいい』とか言う人がいますが、その畑の購入代金や耕すための道具、作物の菜種代、肥料代はどうやって手に入れるのでしょうか。

 

道具も肥料も畑すら人から借りれば良いという意見もあるかもしれませんが、でも、そう簡単にはそんな気前のいい人は見つからないでしょう。

 

相手からすれば、『何であなたに貸さないといけないの?』と一蹴されて終わりです。塩対応です。

 

 

余談ですが、個人的には何でもタダで手に入ると思っている人は、他人の労働にただ乗りしようとしている意図が見え隠れしていると考えます。

 

もしかするとあなたがお金に苦しむのは、こういった人に罠に掠め取られているのかもしれません。

 

 

 

 

 

もっとも作物の生産に関しては失敗したら元も子もありません。

 

この様に考えるとお金を使わずに生きていくのは、ある意味、強靭な精神力が必要だと思えてきます。

 

それよりはお金の存在を認めて、資本主義の隙をついて有効活用していく方が気が楽だと思います。

 

 

 

 

なお資本主義下で、お金を否定する人には、金銭面での成功はマズないでしょう。それこそ霞でも喰らえという話です。

 

 

 

 

さて、あなたは毎月、勤め先で雇われて労働者として給料を頂いているでしょう。

 

これまた余談ですが、毎月の基本給が給料、これにボーナスを含めば給与になります。

 

 

この給料の源泉は何でしょうか?

 

 

ごくごく簡単に言うと以下の①~③の要素から一か月分の給料が構成されます。

 

①食費や住居費、被服など労働者が労働を続けられるだけのお金

②労働者を再生産する費用、つまり家族を持ち、労働者として働けるようにするためのお金

③労働上に関する新しい技術や知識を得るための自己投資のお金です

 

 

独身の若い人の給料が安く、一方で年を重ねて配偶者や子どもができた人の給料が高くなります。

 

ここから分かることは、給料とは労働者の再生産のための費用です。つまり、労働者の子ども、そのまた子どももまた労働者となるべくために支払われるお金です。労働者のために用意されたゴールは労働力の再生産です。

 

 

また費用と書きましたが、誰にとっての費用でしょうか?

 

それは労働者を所有する資本家にとっての費用です。

 

 

 

 

 

資本家とは資本主義のゴールを体現するための人です。

 

その資本主義のゴールは自己の資本を増大させること、要するに、お金を増やすことです。

 

この資本家が報酬を上げる代わりに、代打で利益を上げるように任せているのが経営者です。

 

 

このお金を増やすことがゴールの資本家、そしてゴールを供している経営者にとって費用はなるべく抑えたいもの。それが彼らにとってのコンフォートゾーンです。もちろん、その中にあなたの給料を抑えることも含まれています。

 

 

 

お金を増やすというゴールを達成するためにコスパ重視の姿勢です。

 

ゆえに、あなたが一生懸命働いて、利益を上げても労働力を再生産する以上の給料が支払われることはありません。

 

冒頭の石川啄木の歌は資本主義の構造を表出させたものなのです。

 

 

 

 

そしてもう一つ大事なのは、労働者であるあなたがお金がないと困るのは無理もない話です。

 

その答えは、だって最初からそういう構造だからです。

 

そういう構造を知らずに、キット自己評価を下げてきたことでしょう。

 

 

 

 

 

でも、しかし、この記事を読んで資本主義の構造とそれにより労働者であるあなたの元にお金がやってこないカラクリを知りました。

 

そして、『なんだ最初から出来レースであれば自己評価を下げなくていいじゃん』ということに気がついてくれたと思います。否、気がついてください。

 

むしろ、資本主義を有効活用していくには、自己評価を高めていく必要があります。

 

 

 

 

この話は長くなりそうなので続きは、また別の機会に譲ります。