共感覚について書きます。
共感覚は音を色で感じたり、色を味で感じたり、味を感覚に置き換えたりする感覚です。
例えば、赤を見て痛さを感じたり、味を感じながら青に例えたりします。
『何か凄い感覚だなと』と思うかも知れません。
確かに、凄いことなのですが、実は私たちも日常生活で無意識のうちにやっています。
例えば、春風を感じて桜をイメージしたり、大好きな音楽を聴いてPVを思い出したり、人によってはオリジナルのPV(映像化)を作ったりしていると思います。
春風を肌で感じて、それをアタマの中で桜をイメージしているのですね。音楽も耳から入ってくる音を映像化しています。
そう言われると、結構身近に感じませんか?
ソムリエが身近に共感覚を使っています。
ソムリエとはご存知、ワインのスペシャリストです。
この方々はワインの味を、『ビードロのような』『シルクのような』などと味覚を言語に変えています。
これによりテイストするワインを抽象化しているのですね。産地はどこ、葡萄の種類は○○といった情報に抽象化されます。
この抽象化された情報をもとに、このワインと合う料理は○○といった具合に、お客様の来店のゴール(以下ゴール)に合わせた最高の組み合わせを考えています。
ワインと料理ではなく、さりげなく挨拶の会話で、お客様のゴールを把握して、人数編成、当日の天候やホールの温度・湿度など、状況の中から最高の一品をチョイスしているのでしょう。
お客様のゴールも、単に美味しいワインと料理を食べるだけではなくて、商談であれば、商談を結ぶこと、デートであれば恋人同士の関係性を深めることと様々です。
抽象度の高いソムリエはホール全体の指揮者として、それぞれのお客様のシーンに合わせて、最高のワインと料理の組み合わせを提供して、お客様のゴールを達成させようとします。
もしかしたら、あのカップルのイメージはサファイアブルー、なので同じ色(味を色に置き換えた)系統の○○。
反対に、対面のご年配の夫婦は結婚記念日でイメージは奥様から感じる気配はコーラルピンク、だからピンクをイメージしたシャンパンを提供しようなどと、色で識別しているソムリエもいるかもしれませんね。
このソムリエの技術は、私たちのセルフコーチングに応用できます。
セミナーやDVDを見た時はコーチングの臨場感が高まるけど、仕事に行ったり、日常生活に戻ったりすると、すっかり臨場感がダメになってしまうというお悩みが寄せられます。
このような時に共感覚が役立ちます。
ソムリエは色からワインのテイストを思い出せることでしょう。一方で、私たちは色から、ゴール側の臨場感を上げることができます。
※練習すればできるようになります。
青が視界に入れば、ファイナンスのゴール側のイメージが浮んできて、その次に、『私の財布には常時10万円が入っている。このお金で身近な人々のゴール達成に役立てているのでとても誇らしい』というアファメーションが自動的に流れてくる。
赤であれば、単純に自己評価が上がった時の体感を思い出して、『私の自己評価は無限に上がり続ける。誰もこれを邪魔することはできない』といった具合にアファメーションが浮んでくるようにできます。
別に色でなくても、特定のコンビニの看板が目に入れば、あるゴール側のイメージが鮮明に浮かぶように組み込んでおくことも可能になります。
自転車の乗り方と同じで、最初は意識にあげて練習をする必要がありますが、慣れてくれば無意識が自動的にやってくれますよ。
このような仕掛けがしっかりとできれば、半強制的にゴール側の臨場感が高まります。まるでゴールに追いかけられる感覚です。
共感覚を上手に使って、セルフコーチングの質を高めていきましょう。
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