現状を超えたゴール設定と脱洗脳

2017-06-11

現状の外のゴール設定について今改めて考えます。

 

それは既存の価値観からの脱洗脳です。

 

私たちの既存の価値観というのは大部分は他人や社会から埋め込まれた価値観です。

 

それに関連して、ブリーフという概念について考えてみましょう。

 

ブリーフとは、一般的に信念という意味ですが、ここでは、信念というよりも、ある人がひとつの刺激に対して起こす反応とか、他人に何かを言われたり、一定の出来事に遭遇したりしたときに、考えずに無意識にとれる行動と判断のことを指します。

 

すなわち、私たちの行動を決めているのがブリーフであり、その行動を決めるシステムをブリーフシステムと呼んでいます。

 

 

そしてこのブリーフシステムは、過去の記憶でつくられます。過去の記憶には、①情動記憶と、②抽象化された概念としての記憶、があります。

苫米地英人著 『ビジネス成功脳スピード構築』日本文芸社 P077-078。

 

 

情動記憶に関して、英語が苦手な人は、中学生のころまでは英語が好きだったけど、高校生になって、授業中に先生に指名されたけど、答えられなくて、先生にみんなの前で叱られて恥をかいた。

 

②抽象化された記憶に関しては、日本人は英語が苦手という話を親や両親、メディアから刷り込まれて苦手意識を抱いた。

 

このようなケースが英語は苦手・嫌いというブリーフをつくります。これにより、外国人に英語で道を尋ねられたら逃げる、固まるという選択をしてしまうのです。

 

ブリーフシステムは無意識の行動なので、本人は自分で逃げる選択をしているようですが、先のような過去が決めています。

 

またブリーフシステムは無意識に重要性を判断しています。重要でないものはスコトーマに隠れます。脳は手抜き器官なので、全てを処理していたら餓死します、なので、重要なものを認識して処理しています。

 

考えてみて頂けると、この記憶は親や先生、メディアから与えられた情報をもとにつくられています。

 

さらにこの背後には21世紀は英語が出来ないと落ちこぼれるという価値観があり、その価値観も他人から与えられた情報です。

 

正直なところ、大半の日本人にとって英語は生活に必要ありません。英語が理解出来た方が外国人とコミュニケーションをとれたり、情報を入手できたり楽しいことに間違いはないと思いますが、別に日常生活を送るには不便はありません。

 

しかし、なぜか戦後から英語がもてはやされており、英語を扱った書籍は売れています。また英語を話せるとカッコいいし、女性によっては白人の彼氏ができたら勝ち組という価値観があります。

※戦前までは、市井の人々にとって白人はカッコ良いよりも赤鬼であり、これは否定的なイメージでした。また戦時中は竹やりでもって一人一殺の対象でした。

 

この背後にはGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による、当時の戦勝国であるアメリカを神として崇め奉られるような仕掛けがあったことに間違いはないでしょう。

 

当時のアメリカの大多数を占めていたのが白人であり、英語を母語とする人達です。

 

この占領政策においては、20世紀を代表する心理学者スタンフォード大学のヒルガード教授が来日して、極秘裏に日本の民主化プログラムに参加していた事実も確認されています。

 

またラジオや新聞に対する徹底的な検閲も実施されました。

 

結果、『鬼畜米英』がほんの数年で『ギブミーチョコレート、民主主義万歳』に変わり、とくに戦時中は『いざ来いニミッツ、マッカーサー、でてくりゃ地獄に逆落し』として、日本国民から一番の標的とされていた人物が、占領軍総司令官として日本に着任してからは人々から50万通の手紙を送られて、また離任して帰国の途に就く際には沿道に20万人の日本人が詰めかけ、大新聞もマッカーサーへの感謝状を掲載しています。

 

繰り返しますが、驚くべきはたった数年で日本人の心境がこのように変わったことです。これを洗脳と言わずとしてなんというのでしょうか。

 

今は戦後70年経っています。この70年の間に洗脳の技術は巧妙かつ、各段に進歩しています。

 

例えば、分かりやすいのが年収でしょう。年収1000万円以上、持ち家、妻子持ちが『勝ち組』。一方で、年収300万以下で独身、借家住まいは『負け組』という価値観が見受けられます。

 

『勝ち組』は『負け組』を見て安堵して、『負け組』は『勝ち組』になりたくて一生懸命働き、それが叶わないと絶望、将来に悲観してしまいます。

 

そんなの『当然じゃん』と思われるかもしれませんが、しかし、その当然だと思われる価値観も意図的に誰かによって仕組まれています。

 

皆さんがお金のために一生懸命、滅私奉公働いて、税金を納めてくれて、本来は必要でない物でも価値があるように思い込んで、ありがたくそれを購入してくれると嬉しい人達がいます。

 

裏を返せば、その人たちが仕掛け流布した情報をメディアを通じて、私たちの親や先生が絶対的な価値観としてブリーフに取り込み、親や先生にとっての現実がつくられています。

 

その現実は私たちに受け継がれます。親もそのまた親から現実を受け取っています。

 

さて、ここで話をまとめながらブリーフの話に戻ります。ブリーフシステムとはその人にとっての重要性を仕分けるシステムであると説明しました。

 

ある人が重要なものしか見えていない、認識していない。言うならば、その人にとっての現実そのもの、コーチングで言うところの自己イメージが形づくられます。

 

逆に、人は自己イメージの通りに振る舞うという点から考察しても、自己イメージは、その人の現実そのもの。

 

そして多くの人はその人のブリーフに沿った、現状の理想的なゴールを設定します。なお、繰り返しますが、そのブリーフは過去の記憶から成り立ちます。

 

ということは現状の内側のゴールとは、他人から埋め込まれた価値観の最適化、厳しい言葉では、洗脳の最たるゴールを掴まされている蓋然性が高い。

 

 

一見自分の理想の世界のつもりが、実は他人によってつくられた世界。言い換えれば、頭の中に、現状のブリーフというマイクロチップを埋め込まれた状態です。

 

これを苫米地博士をして『奴隷』と称しています。

 

この『奴隷』マイクロチップを無効化して、人間としての自由意思へと繋がる鍵がこそが、私たちの想定を超えたゴール設定にあると考えます。

 

このように考えると、コーチングは単なる成功法則や自己啓発とかいうレベルではないということが分かります。そもそも自己啓発こそが博士の言われる奴隷によってつくられた、奴隷のためのプログラムです。

 

最後に、このコーチンングを考案した苫米地博士は、そもそも脱洗脳のスペシャリスト。

 

現状を超えたゴール設定。この言葉の背後には、おそらくは博士の言われる、『この世界の支配を企む者達』が創った洗脳支配から、人々を脱洗脳させて、皆に一度サトリを開いてもらいたい。本当の意味でのあなたのゴール設定はそこからスタートだというメッセージが含まれているのかもしれません。

 

現状を超えたゴール設定は、私たち被支配者層に与えられた、憲法(国家を縛る)選挙権(有権者を選ぶが、それすらも仕掛けられている可能性は高い)と並ぶ、とてつもなくインパクトのある概念であることには間違いないでしょう。