今から約5年前に、シブヤ109を一人で巡るというアホな企画、もとい過酷なトレーニングをおこないました。
当時は今とは違い109にはギャルしかおらず、完全にアウェーの場所でした。目的は、コンフォートゾーンを外れるとはどういう感覚かを体感するためです。島根で同じようなことをやれば、変な噂を立てられるくらいのレベルです。
店内に入るとギャルしかいませんでした。島根ではあまり見ることのない人種、109にはまだいたんだと感動しました。あと男性は私以外にいなかったと思う。そんな中に男一匹、勇気をもって潜入しました。
入った瞬間から周りのギャルより向けられた冷たい視線が突き刺さりました。考えすぎかもしれませんが、明らかに好意的ではない視線を感じていました。僕が109に入ることにより、ギャルたちのコンフォートゾーンを乱してしまったのです。
「こんなバカなことをして何になる。さっさと外に出よう」というセルフトーク(独り言)が頻繁に生じていました。しかし、島根からせっかく来た東京の渋谷、そう簡単にトレーニングを中断するわけにはいきません。交通費もバカにならないですし。
1階から入り、階をグルーッとゆっくりと回りながら頂上である8階を目指すというトレーニングでした。途中、アクセサリーのショップにも立ち寄ってみるという冒険にも出てみました(さすがに服売り場には近寄れなかったけど)。
僕のマインド(脳と心)と身体にどのような変化が出てくるのかも関心がありました。胃が痛い、足が震える、ココから逃げ出そうというセルフトークは続くという状況をモニタリングしていました。
そんなことしながらついに8階に到達。あの感動は忘れられません。エスカレータから8階が見えてきた時には、大西洋単独無着陸飛行成し遂げたリンドバークの「翼よ、あれがパリの灯だ!」という言葉を反芻して、ロッキーのテーマが頭の中をリフレインしていました。僕にとってはそれくらいの快挙だったわけです。嬉しさのあまり8階で売っていたスイーツ会社のお土産に買ってしまいました。
うつむきながらではなく、しっかりと前を見据えてゴールである8階へ向かう。ゴールの事だけを考えて、ただ前に進めばいい。そう学ぶことができました。
これからも、こんなアホな企画を地道に続けていきたいと思います。