※メルマガ加筆・修正です
先日、大阪でのホテルで泊まっている時のことでした。
ロビーにて談笑している、マダム的な女性を中心とした少し派手目の服装をした集団がいました。
受付をしていると『波動水』がどうで、『孫の為にも』という声が聞こえてきました。
横目で見ると、マダムの反対側には話を聞かされている年配の女性と、その脇にもマダムの声に『うんうん』と同調する、裕福そうな男性と綺麗に着飾った女性がいました。
私は直接話に加わったわけではないので真相の程は定かではないのですが、おそらくこれはマルチ商法やネットワークビジネスの類だったのでしょう。
何やら怪しい気配を感じました。傍から見ていると明らかにファンタジーのような違和感がありました。
※もっとも、怪しい私に言われたくないという意見は置いておいて
さて、このメルマガでは変性意識という言葉が出てきたり、それが深まると心が書き換えられやすいと書いたりしてきました。でももしかしたら、そのコンセプトが良く分からないという方もいるかもしれませんのでこの件をもとに解説します。
私はコーチングを提供しています。実はコーチングは洗脳と紙一重で技術的には重なる部分も多いです。その違いは技術がクライアントのためになればコーチングで、反対に、コーチを含めた第三者の利益のために行われたら洗脳です。
もしコーチが技術を悪用すれば本気でカルトが作れます。そのくらいプロのコーチは、一般の人々の認識よりも、はるかに書き換え技術に精通しています。それゆえ、私が見た光景のカラクリも大体は見抜けます。
マダムたち、これを仕掛ける側の人たちはいかにも『お金を持っています』という格好をしています。こうすることで『あなたも浄水器を買えば、同じような生活ができるのよ』というメッセージをカモの女性の無意識に植え付けています。人は無意識にメッセージを受け付けられると、簡単にそれを受け入れてしまうものです。
もっとも恰好だけではなく、話す内容も早口で一方的です。一方的に早口で話されると、聞き手は変性意識が深い状態になります。これで挙句の果てに『孫のために』という言葉まで囁かれたら、浄水器を買うという選択に向くように心が書き換えられてしまいます。
もっともこれは一種の催眠状態で、浄水器を購入した後に覚めるでしょう。
とはいえ購入したが後の祭りで、そう簡単には契約を解除できなくなっていることでしょう。
なお、洗脳の場合は、しばらくしても解けません。覚めないから洗脳です。
これが催眠と洗脳の違いです。
この女性がその後どうなったのかは分かりませんが、高い確率で浄水器を買ったであろうと推測します。
なお、マルチ商法で末端の人が設けることはほぼ難しいです。勝つのは上の人間だけです。
これは、『ねずみ算』をすれば数字と論理で分かります。
しかし、そうは言っても騙されてしまう人がいます。
なぜなのか？
それは煩悩があるからです。
さきの年配の女性にもお金を増やしたい、自分や孫が良い水を飲んで健康になりたいという煩悩があったのでしょう。
この煩悩の先に、今回の仕掛ける側がいたのです。
そして、『もし私たちのネットワークに入ればそれが叶いますよ』というメッセージを服装や会話で伝えます。
ポイントは押し付けが増しくならないこと。人は押されると反対方向に返したくなります。
もっとも、年配の女性は自分からホテルのロビーにやってくるくらいですから、煩悩は大きい。
しかも、マダムたちからハッピーな未来の臨場感をありありと見せられてさらに煩悩が自分ではコントロールできないまで広大化しています。
ここでちょっと捻られると、簡単にマダムたちの思うつぼになります。
こうしてまた一人、末端構成員が増えたのでした。
世の中には、こういった洗脳手法が巷に溢れかえっています。
実際に、私もその知識は学んだゆえに、それを認識することができます。
知識がないと認識できません。スコトーマ（心理的盲点）に隠れてしまいます。
こういったことに騙されないようにするには？
・煩悩はほどほどに
・知識を増やしてカラクリを見破るようにする
以上のことが大切です。