コーチングの本やブログなどにおいて『使う言葉を変えましょう』と推奨されています。
いわゆるセルフトーク、アファメーションなどと呼ばれるものです。
例えば、
私はセクシーで魅力的なオーラを発している。だから、すれ違う異性の視線をトリコにしているので爽快だ
みたいな言葉をつぶやいていると、いつの間にか自分がそうなってしまうためのテクニックのことです。
でも、なんで言葉を変えるとコーチングに効果があったり、現実が変わってしまったりするのでしょか?
その答えは、私たちは普段、言葉の世界に住んでいるからです。
どういうこと???
例えば、あなたは今スマートホンでこの記事を読んでいるかもしれません。
このスマートホンを手に取って、この物体に対して、スマートホンという呼び方がついているとあなたは考えるでしょう。
しかし、これは間違いです。
正解は、先にスマートホンという呼び方の言葉があって、物理的なスマートホンが存在します。
と、このように説明すると、一般常識とかけ離れた考えのために混乱をきたすかもしれません。
けれども、認知科学という学問が発達したおかげで、こっちの方が正解らしいということが判明しました。
もっと具体的に考えてみましょう。
スマートホンという言葉を知らない原始人君に登場してもらいましょう。
言葉を知らないとは、スマートホンの存在や使い方を知らないということです。
この原始人君の目の前にスマートホンが落ちていたとしましょう。
スマートホンの存在を知らなければ、例え原始人君の手の中にあっても、彼は石だと認識して、遠くに投げ捨ててしまうかもしれません。
使い方を知らなければ、電話をかける、動画を観るなどの機能も活かすことはできません。
機能が活かせなければ、スマートホンというのか微妙なところです……。
もっとも、その前にスマートホンが落ちているということに気がつかないでしょう。
なぜならば、スマートホンは原始人君にとって、重要ではない(知らない)ので心理的な盲点に隠れてしまうからです。
人間は自分が知らないこと、つまり概念を知らないことは認識できません。
このことも認知科学によって解明されました。
一方で、スマートホンという言葉や概念を知っている私たち現代人は、ポツンとスマートホンが落っこちていれば、気がつくことができます。
電話をかけたり、インターネットを閲覧したりすることができます。
こういったことが可能なのも、私たちがスマートホンという言葉を知っているからなのです。
要するに、言葉や概念を知っているからこそ、スマートホンが私たちの目の前に存在しているということです。
このことと言葉を変える現実が変わることとの、関係についてはまた次回に続きます。