よく関係性を変えたら自分自身も変わったという話を聞きます。
例えば、異性との付き合いで相手が変わった途端に思考パターンが変わった。転職したら大人しい人が活発になった。子どもができたら、不真面目だった人が真面目になった等があげられます。
置かれた状況、環境によってその人の機能(役割)が変わった為だと考えられます。
性転換する魚
世の中には関係性によって性別まで変えてしまう魚がいます。環境温度=水温が低くなることによって魚のオスがメスに、メスがオスになってしまう例が報告されています。
また、集団中のオス、メスの比率により性転換する魚もいます。つまり、群れの中にオスが不足していた場合、メスがオスになることで、その性の隔たりを解消しようとするのです。
働きアリの法則
100匹の働きアリを細かく観察すると、そのうちの2割が良く働き、6割が普通に働き、2割が全く働かなくなるそうです。
働かないアリ2割を取り除けば良くなるか?
なんと、残った8割のうち、2割が良く働き、6割が普通に働き、2割が再び全く働かないようになるそうです。常に「2:6:2」の比率になるそうです。
人間社会では
あまり良くない例えですが、組織の中でうつなどの心の病に倒れる方がいます。その人が休職するなり、退職するなりして後任が配置されます。しかし、しばらくすると後任が倒れる。
また、いつも特定のポジションだけ社員がいつかない会社もあります。
社員イジメを例にすると、イジメはある特定の人が狙われます。イジメに耐えられなくなって、その人が辞めた途端に、次のイジメのターゲットが決まります。
また家族でも、例えば兄が体調不良で心を病んでいて、弟は元気な場合。兄が回復したと思ったら弟とが心を病む。
このよう、人間社会と魚や働きアリの関係は、地球を公転する月と、原子核の周りを周回する電子のように相似関係があります。
私たちは関係性の結び目の存在である
例えば、あなたという存在は、お父さん、お母さんがいるからです。遡れば、さらにそのお父さん、お母さんがいました。
お父さん、お母さんを糸とするとその結び目があなたの存在。
また、今この記事を携帯電話で読んでいる方もいるかと思います。あなたの手元に届く前に、携帯ショップの店員、工場で製造した人、さらには携帯電話を発明した人などが関わっています。
これらの人を糸とすると、その結び目が今あなたの手元にある携帯電話です。
私たちは関係性から成り立つのです
問題解決は俯瞰して観よう
先にあげた組織の問題は、個人(結び目)の資質の問題だからといっても解決しません。その個人がいなくなれば違う結び目に悪影響が出るのは必須です。
個人や組織のパフォーマンスを上げるためには、結び目とその周りの関係性も含めた一段大きな視点(抽象度を上げる)から観る必要があります。見るではなく観るです。
そうすれば、今まで気が付いていなかった問題にも気が付くことが出来るようになるでしょう。
スコトマ(盲点)が外れて観えるようになってくるのです。
また、扱いに困る人が組織にいたら、配置転換などでその人自身の機能(役割)を変えてみるのも効果的です。もちろん組織とその人のwant toを見つけて、そこにもっていく必要があります。
まとめ
魚やアリはその集団においての機能を変える。人間も同じで、集団や環境によって機能が変わる。
私たちは関係性の結び目の存在であり、単体では存在しえない。
組織の問題を解決するには、視点を一つ大きくして(抽象度を上げて)俯瞰する。結び目だけではなく、その周りの関係性にも着目する必要がある。
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