『コーチングで理想の未来を引き寄せるためには映像化(ビジュアライゼーション)が大切です』といろいろなコーチが書いたり、動画で説明しています。
それは確かに本当のことですが、しかし、あなたは映像化が上手くいっているでしょうか?
もしかしたら、あんまり上手くいなくて、コーチングは効かないと思っていませんか。
実は映像化は単に行うだけでは、あまり効果がありません。
あたかも本当に起こっている真っ只中という臨場感がなければ、ただのイメージで終わってしまいます。
臨場感とは、あたかもその場に身を置いているかのような感覚のことです。
理想の世界に既にいる自分や、理想の世界から見てあるべき自分の姿を、あたかも今自分がそうであるかのように現在進行形でイメージする、この臨場感が不可欠です。
しかし、この理想の世界の自分の姿やそこから見える世界は、今の現実とは違い、イメージの世界であり、そこは抽象化された世界です。
抽象度の高い世界と言います。
抽象度とは概念の情報量の大小を表す言葉です。
ポチという犬がいます。ポチの抽象度を上げていくと犬、哺乳類、動物といった具合に、しだいに概念が抽象化されていきます。
ある概念が抽象化されると情報量が少なくなります。ポチよりも動物の方が抽象的な表現ですよね。同時にイメージもしにくくなります。
いきなり動物をイメージしてと言われても、実際は犬や猫、猿などの動物の種類をイメージしていますよね。動物という概念をイメージしろと言われても難しいでしょう。
反対に、抽象度を下げてみるとどうでしょう。抽象の反対は具体なので、抽象度を下げる=具体的になるということです。
先ほどのポチも、隣の家の立花さんの家のポチであれば、具体的にイメージできますよね。
これはポチという情報自体が、犬という情報、哺乳類、動物という情報も含んでいるためです。
情報量が多い=具体的ということであり、普通は臨場感が高いです。
さて、私たちが日常生活で臨場感を覚えている世界(現状の物理的現実世界)は、五感から情報を得られるのでとても具体的です。
つまり、普通にしていれば現状に臨場感を覚えてしまうのです。
一方で、理想の世界は日常生活の場に比べて、普通にしていれば臨場感を覚えることが難しい世界です。
なぜ臨場感にこだわるのかというと、私たちの脳は臨場感の高い世界をホンモノの世界だと認識するからです。
つまり、臨場感の高い世界があなたの人生になるということです。
しかし、(セルフ)コーチングを作動させるためには、抽象的なイメージの世界を具体的に感じて、臨場感を覚えないといけません。
また、その世界をイメージを操作もできないとなりません。
先ほど、情報量が多い世界が具体的で、通常はその臨場感が高いと書きました。なので、抽象的なイメージの世界に臨場感を求めるなんて矛盾しているじゃないかと思われるかもしれません。
しかし、ある条件を満たせば可能です。
その条件とは抽象度を高めるということ。
抽象度を高めるとは、抽象思考ができるという意味です。抽象度を高めった結果、情報量の少ない抽象空間に臨場感を覚えることができるのです。
どういうことか?
例えば、優れた音楽家は自分が感じた理想の世界を音で表して(操作して)、人々に共有させています。
画家であれば、絵で表して(操作して)います。
本人達にとっては理想の世界こそがホンモノです。
ちなみに、優れた音楽家や画家であればあるほど抽象度が高いので、多くの人に共感されます。
抽象度が高いと汎用性があります。
また数学が得意な人は抽象空間にある数式に臨場感を覚えることができるので、現実の世界で数学を使って飛行機を飛ばしたり、安全な高層ビルを設計できたりするのです。
最初にアタマの中にあった世界を具現化しているのです。
同じように、あなたの場合も芸術家や数学が得意な人と同じで、あなたの理想の世界をありありと感じて、実際の現実に体現させてホンモノにさせないといけません。
これには繰り返しますが、抽象度の高い思考が絶対不可欠です。
抽象度の高さが(セルフ)コーチング成功の秘訣です。
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