コーチングなり、セルフコーチングなり実行していくと、揺り戻しが生じるケースがあります。
個人差はありますが体調不良であったり、ネガティブな思考が浮かび上がったり、人によってさまざまです。
こう書くと、この文章を読んだ方が不安に感じるかも知れません。しかし、大丈夫!
それはゴールを達成していくために必要なプロセスです。
セルフコーチングを行なったことのある方は、後に物凄い反動が来て止めてしまった経験がある方もいるでしょう。
怖くなって不安を感じて、やっぱり止める。
別に、それはそれで構いません。自分で臨むのならそれはそれで良いでしょう。
無理して変わろうとしては行けません。
しかし、それでも望む未来を掴みたいのなら、今起こっている出来事は、変化に必要なプロセスです。
また、『成長には痛み』を伴います。
このように書くとコーチングは楽して変わるためのツールではないのかと批判されそうです。
そんな人もいれば良いのですが、そうでない方もいるでしょう。
ルー・タイス氏の原書『Personal Coaching for result邦題望めば、叶う』ではしっかりと成長には痛みが伴うことが記載され対処法も書かれています。
私はゴールに向かう技術も大事でだけど、その過程で味わう上手く行かなかった時の対処法やその事態からいかにマインドを操って、ゴール達成への糧とするのかも大事であり、セルフコーチンの醍醐味であると考えます。
コーチングでも、セルフコーチングでも何でも、実際に運用すれば、最初はなかなか上手く回らないことは普通に起きます。
現状維持をさせたいホメオスタシスの力は、並大抵のものではありません。
この強さを知っているから有効な対処が可能となります。
『敵を知り 己を知れば百戦危うからず』
例えば、ゴール達成に対して、
まずは自分の中にネガティブな情動を生まれさせる。
次にドリームキラーが生まれる。
それでもだめなら不運な出来事を引き起こしてでも変化を許しません!
ドリームキラーや不運な出来事は関係ないじゃん!と思わるかも知れません。
しかし、抽象度を上げて考えれば同じ。それも自分の心が生み出しています。
意識では変わりたいと願っても、無意識の底の底では変わりたくない。
その願いがドリームキラーや不運な出来事を生み出しているのです。
そして、それらを前に、ゴールを諦めて、現状維持に戻ってしまいます。
別の角度で捉えれば、ドリームキラーとの関係も自分との関係性、不運な出来事も自分との関係性があるがゆえに生じています。
本当は自作自演、自己責任なのです。
なかなかゴールが達成できないという背後には、現状を維持したいと望む本能があるからです。
例えば、独立起業したいというゴールがあっても、だけど直前になると、仕事を辞めたら、食べていけなくなる。
だから諦めるという選択を取ります。死ぬ前に、ああしておけば良かったと後悔しても、その時に選んでいる自分がいるので自己責任です。
DVを振う彼氏と離れたい。だけど、このまま離れると、この人は私がいないと駄目になる。
こう思って現状を続けて行きます。後になって恋人に私の時間を返してと泣きついても、時間は返って来ませんし、変わっていくチャンスという選択を不意にした自分にも責任があるのです。
しかし、それでもこのような創造的回避は生じます。ただし、大抵の場合は、それが創造的回避だという事はスコトーマに隠れています。
例えば、私もコーチになってからでさえも、そのような出来事がありました。
お世話になっているコーチとの共同のプロジェクトであり得ないようなミスをしたり、情報発信に隔たりがでたり。
これは、心の奥底にある、失敗している自分という自己イメージに合わせた行動です。
何が自分にふさわしいのかというイメージは自尊心の一角を担うもので、このイメージを向上していかないと私たちの中で自己破壊が起こります。なぜ私たちが私が自尊心を向上することについて述べ続けると思いますか?
自分の中でその変化を起こさせないと、たとえ好機が訪れてもそれを追いやってしまうことになるからです。商売が繁盛しすぎればその間違いを正すでしょう。富が多すぎればその間違いを正すでしょう。物事がうまくいきすぎればその間違いを正すでしょう。これはあなたにも、私にも、私の養子にも、運動選手にも起こりうることです。
(・・・中略・・・)
物事がうまくいきすぎると、人は自身に対して「これは出来すぎだ。自分の能力を優に超えてしまっているぞ」と言い聞かせるのです。あなたの自意識は「心配するな、何とかする」と言いますが、それから数週間のうちに、あなたは失敗しるでしょう。潜在意識が働きかけるからです。自分に成し遂げられることのイメージを変えられずにいる場合は、上手く行きすぎることについては心配するまでもありません。
(・・・中略・・・)
イメージよりも先に行動しようとしてはいけません。まず内面のイメージを変えて意欲を生み出し。それからイメージに向って成長するようにしてください。
ルー・タイス (著), 苫米地英人 (監修), 田口未和 (翻訳) 『アファメーション』フォレスト出版 P355-356。
このように人間は内面の自己イメージに沿うように行動します。私の場合も、自己イメージを構築したのは自分自身なので、変えていくしかないと思い日々取り組んでいます。
また、無意識では、まだそんなイメージがコビリついていたんだと認識出来て良かったです。認識、つまり意識に上がれば、変えていくことが可能だからです。
また良くない方向に向かっている時は、その過程にはほとんど気が付けません。
コーチだから気が付くでしょうと思われるかもしれませんが、コーチだからこそのスコトーマも生じます。コーチにもコーチは必要です。
さて、長々となりましたが、全ての出来事は自分が生み出している。この考え方が腑に落ちれば、一気に変化は加速します。
上のような一見都合の悪い揺り戻しの出来事も、実は新しいステージに立つための試練。
夜明け前が一番暗いや、好転反応と呼ばれる世の理です。
私の経験上、人生が大きく変わる前にこのような出来事が生じ、乗り越えるための中間・期末試験です。
これまで学習してきたことを総動員すれば、突破できますし。コーチング的に、invent on the wayで対処できます。
道中いろいろあるかもしれませんが、それもまた旅。
やるべきことをやれば、ゴールは叶いますし『ゴールから観れば全ては必然』なのです。
反対に、自己責任に気が付けなければ、単にセミナー難民となるだけでしょう。
それもまた現状維持というゴールの成せる業であり。必然なのです。