セルフコーチング講座で頂いた質問をシェアします。
Qゴールを達成していくにあたり自己分析は必要ないのですか?
A必要ありません。大概の人の自己分析に対する認識は過去ベースで構築されています。
つまり、過去の私の積み重ねにおける『自分はああだ、こうだ』と分析して、私はこの様な人間だという自己イメージを構築して自らの可能性を制限しています。
現状維持をより強固にしています。
ここで、私が私だと思う『自我』について考えてみましょう。
おそらくみなさんは、自分には固有の『自我』というものがある、と信じているはずです。自我という言葉は、哲学では『宇宙に存在する他のすべてと区別して認識された自らの存在』という意味で使われています。一般的には、もう少し平易に、『これが自分だ、という意識のこと』と理解されているかもしれません。そこから、『自分だけがもっている、たった一つの心や魂』のようなものをイメージしている方もいるかもしれませんね。また、『時間は過去から現在に流れている』というユダヤ・キリスト教的な時間観から、過去の積み重ねによって形成されてきた自我というものが存在しており、それこそが自分の正体だと思っている方が多いでしょう。
じつは『固有の自我がる』という考え方は、みなさんが夢をかなえるうえで障害になる可能性が大いにあります。簡単にいえば、過去にこだわり、『私はこういう人間だ』ということに縛られていると、そこから変われませんよ、ということです。
さらに結論からいえば、『自我』などというものは存在しません。私がこのようにいうと、みなさん驚かれますし、怒りだす人さえいます。おそらく、『自我がない』といわれると、自分の存在そのものが否定されたような気がするのでしょう。
それでは突然ですが、ここで試しに、あなた自身の『自分』という存在を定義してみてください。さて、いかがでしょうか?例えば、自分の名前、年齢、性別、国籍、住んでいる場所、家族関係、会社や学校など所属している組織や職種、性格、趣味・嗜好・・・などなど、さまざまな要素がありますね。
苫米地英人著 『努力はいらない!(夢)実現脳の作り方』マキノ出版
例えば、木村美穂さん34歳女性の場合は、
名前は木村美穂、住んでいる場所は広島県呉市、職業は船舶設計技師、学歴は○○大学造船学科、好きな食べ物はベーグル、車はマツダのデミオ、最近、地元信用金庫に努める新しい彼ができた
といった具合に、木村美穂さんを説明する情報はたくさんあります。
しかし、これらをいくつ並べた所で、木村美穂という彼女の自我を定義することはできません。彼女以外の人や組織や物体など、他者を引き会いに出さなければ、『確かにこれば自我である』ということは何一つ説明できないのです。
彼女という存在を決めているのは、どれも『他者との関係』にまつわる情報であって、彼女自身ではありません。自我というのは全て他者との関係によって定義されます。
情報は、書き換えればいいのです。自分(=自我)などというものは、他者との関係性の中で、『これが私』と認識・定義している情報状態にすぎないのですから、いくらでも書き換えることができます。
苫米地英人著 『努力はいらない!(夢)実現脳の作り方』マキノ出版
少々難しい説明を引用しましたが、もっと簡単にいえば、例えば、木村美穂さんは、新しい彼氏ができれば、元彼のことなんてすっかり忘れています(笑)
好みの男性も高校生の頃と今ではかなり違うはずです。これこそが情報の書き換え以外の何ものでもありません。
結論からいえば自分なんてのはいくらでも書き換わります。
それを踏まえて、過去の積み重ねから成り立つ自分にフォーカスをするのではなく、ゴール側から観て今在りたい自分でいる、その臨場感を徹底的に高めて、ゴール側の自分をコンフォートゾーン(ホメオスタシスフィードバック)してしまうのです。そうすれば、脳はゴール側の自分と現状の辻褄を合わせようと、スコトーマが外れていき、ゴール達成方法がおのずと見えてきます。
こればっかりは、未だに不思議な感覚です。
但し、関係性もホメオスタシによって強固に維持をされています。今ある状態を徹底的に維持したいのも世の理。
なので巷には私って『こういう人間だから』という人は結構います。あなたが現実を変えたければそういう人からの忠告に話に耳を傾けない方が良いでしょう。間違いなく、最初から固定化された自分があり、それに従って行かなければならないと思い込んでいます。
その人たちは現状維持がゴールなので、別にこちらから構う必要はありません。
また、気を付けないといけないのは、その人が『過去からみたあなたに対して、あなたはこういう人間だ』と決めつけてくる場合があります。
そんなのは無視です。
本心では、あなたに変わって欲しくないのです
変わって欲しくない繋がりで言うと、セルフコーチングを実施しだすと『あなたらしくない』と忠告してくる人も出てきます。ドリームキラーです。これも上記に上げた関係性を維持したい自然の摂理から鑑みると当然のことです。
むしろ、ドリームキラーが表れることこそ、関係性に訴えかけている証拠。セルフコーチングが効いている証拠です。
さらにコーチングが効いている証拠としてやる気がなくなる時があります。『こんなことしてなんか意味あるの?』や『自分には無理』というセルフトークが湧いて来たらチャンス。
じつはこの状態こそ、これからホメオスタシスが変わっていく、コンフォートゾーンが連れていく為の前触れです。
例えば、ダイエットでも2から3キロくらいは意外とスグに落ちます。しかし、ここから辛い状態が始まります。ホメオスタシの抵抗であり、もとのコンフォートゾーンに引き戻そうと生体が反応します。しかし、経験がある方はご存知かと思いますが、この辛い状況さえ乗り越えれば一気に体重は減少していきます。
セルフコーチングも同じ。停滞期を乗り越えてしまえば、ホメオスタシスがゴール側の自分にフィードバック(コンフォートゾーンの移行)するのです。こうなれば無意識が勝手にゴールに導いてくれるフリーフローという状態になります。
まあ『成長には痛みが伴う』ということです。コーチングの開祖である、故ルータイス氏も言っていますし、その方が変革してます感があって面白くないですか。
なお、成長痛を最低限度に抑え、スムーズにゴールを叶えていく方法がセルフトークのコントロールやアファメーション、ビジュアライゼーションです。
Qゴール達成に才能は関係ありますか?
A関係ありません。確かに、この人はセルフコーチングのセンスがあるなという人はいます。
しかし、ゴールとは本来、止められてもやりたいこと。心からのWant toです。
例えば、あなたが高校生にタイムスリップして、今日は彼女とデート。しかも8月のサマーになんと! 彼女が今夜、両親がいなくなるから泊りに来てもいいよ♡ というメールが来たと仮定します。
泊まり行く直前に、何らかの妨害要因、例えば、あなたの親から用事を託けられても、クリエイティブに断るか、いつもなら信じられない力を発揮して用事を片づけてしまいませんか?
この時に『僕には才能がないから』などと微塵にも思いませんよね。今夜彼女のうちに泊まりに行きたいというWant toで動くハズです。
ゴールも同じです。そもそも『自分には才能がないから』思う場合は、心からのwant toではなく、むしろ他人から埋め込まれたwant toのゴールである可能性が高いです。
才能という概念(そもそもその概念自体他人が作った概念)に縛られずに、自由にゴールを設定してください。
だってそれが好きなんでしょう。
またコーチング自体も他人が作った概念であり、それに絡め取られるのではなく、自分で上手に利用(操作)していってください。
以上、昨日の質問をピックアップしました。
何かのお役に立てれば幸いです。