カニが一匹、500万円になった主な要因はゴールです。
カニを買った方は地元の水産会社の社長さんだそうです。
この方はインタビューでは『東京の高級料亭に卸す』と発言していました。
しかし、その奥には、地元を元気にしたい、地元のカニを世界に知らしめたい、水産業で働く人々のやる気を底上げしたいなどの大きなゴールがあったに違いありません。
ゴール設定が①ファーストステップです。
大きなゴールとは現状を続けていくだけでは叶いそうにない、多くの人々に支持される、そして本人が心から望むゴールのことです。
大きなゴールがあるからこそ、今このタイミングで鳥取のブランドカニは500万円で落札されるべきというコンフォートゾーンが決まります。
コンフォートゾーンとは無意識で、慣れ親しんだ空間や状態のことです。
500万円で落札されればギネスブックに認定されて、世界中にそのことを知らしめることになります。
また、これは前回ご紹介したと鳥取県庁や鳥取県民にも支持されるでしょう。
500万円で活気づいて地元の経済に気合が入ればうれしいに違いありません。
応援したくなります。
地元のみならず、世界中の(カニ)漁師さんにとっても、今後のカニ漁に対する見識や可能性が広がります。
もっというとエフィカシー(自己能力の自己評価)が上がります。
そして、何より大切なのが落札され方の心から望むゴール。
カニを競り落とすことで、上に書いたような効果が発生します。
このように先にゴールがあって、一匹500万円の値が付いたのです。
さて、先にゴールを設定することでコンフォートゾーンが決まると書きました。
コンフォートゾーンとは別の言い方をすれば自己イメージです。
ゴール設定によって『俺はカニを500万円で買う男だ!』という自己イメージ(コンフォートゾーン)が構築されて、それがその通りになったのです。
これがセカンドステップです。
なぜならば売買した場は一般的な市場ではなくて、競り市だからです。競り市であれば、自分で購買金額を決めることができます。
落札額=自己イメージの図式が成り立ちます。
最後のサードステップは、自己イメージを他人に共有させること。
自分では『俺はカニを500万円で買う男だ!』と思っていても、周りの人がそうは思っていなければ難しい。
会社の部下や家族が反対するかもしれません。いわゆるドリームキラーというやつです。
なので、『俺はカニを500万円で買う男だ!』という自己イメージを他人に共有させることが大切です。
そのために必要なのは確信です。
『俺はカニを500万円で買う男だ!』という自己イメージの確信度合いが高いことを意味します。
この状態をエフィカシーが高い!とも表します。
人間は不思議なもので、確信が高いことが、なぜか他人に伝搬して、出来事として本当のことになります。
余談になりますが、お隣の島根県の東部では災害が少ないです。
それは人々が『出雲の神様が守っている』と確信して、それが共有されて、現実になっているからです。
この社長は、高いエフィカシーにより『あの人はカニを一匹、500万円で買う男だ!』
という自己イメージを全世界の人々に共有させてしまったのです。
①ゴール設定により、②コンフォートゾーン(自己イメージ)が決まり、③で、それを他人に共有させて現実に落とし込んだのです。