あなたは自分の給料が上がらないと嘆いていませんか?
朝から晩まで、一生懸命働いても、なぜ給料が上がらないんだと(# ゚Д゚)。
「一生懸命働けば会社が儲かって給料も上がる」
と教わったのに、ちっとも上がっていない!
なにかがおかしい!
あなたの給料が上がらない理由は、ズバリ日本が30年間経済成長をしていないからです。
経済成長はGDPという指標から知ることができます。
GDPとは国内総生産といって、一年間の間に日本国内で、「どれだけ付加価値を作ったのか?」をはかる指標のことです。
付加価値とは新たにつくった価値のこと。
パン屋さんの例えでGDPを考えてみましょう。
パンを作る主な登場人物には、パン屋さんはもちろん、その前工程の製粉業者、小麦農家がいます。
また、パンを焼いたり、小麦農家の人が脱穀したりしていくには石油(エネルギー)が必要になります。
小麦農家は畑を耕して小麦を栽培します。畑を耕してできた小麦は10円で小麦農家に売られました。
10円の売上かと思いきや、小麦脱穀や耕す際に機械用の石油を5円分消費しました。
すると、10円(売上)-5円(石油)=5円が小麦農家が生み出した価値です。
製粉農家は10円で仕入れた小麦、小麦粉に製粉します。
これを40円でパン屋さんに売ります。製粉の際に石油代が10円ほど掛かりました。
この際に製粉業者が生み出した付加価値は40-10-10で20円です。
パン屋は製粉業者から40円で小麦を仕入れて100円で消費者にパンを売りました。
パン作りの際に25円ほど石油代がかかりました。パン屋さんが生み出した付加価値は35円(100円-40円-25円)です。
このように小麦農家、製粉業者、パン屋さんはおのおのに付加価値を作っているのです。
この付加価値が日本全体で毎年500兆円ほど作られています。
500兆のうち、半分の250兆円が私たちの労働によってもたらされた数字です。
実は、250兆円は私たち労働者全体の給料の総額であるのです。
日本には労働者が6600万人います。
250兆円÷6600万人=380万円(一人あたりの年収)が求められます。
女性の正社員であれば平均年収の380万円の7割、260万円が妥当な平均年収でしょう。
非正規であれば、260万円の7割である180万円が年収です。180万円では生きていくのがギリギリのラインです。先日ご紹介したアンダークラスに該当します。
さて、先ほどGDPはこの30年間、ほとんど変化していないと説明しました。
GDPが変わらない(伸びなければ)、あなたの給料が伸びないのも当然のことなのです。
むしろ、今後はコロナの影響により、GDPの悪化が予想されます。
つまり、場合によっては、あなたの給料が減っていくことが十分に予想されてしまうのが今の日本の現状なのです。
それでは次回はどうすれば、このような状況下においても一定程度の稼ぎを生み出していくのか、その方法について考えてみたいと思います。