この記事を読んでくれた、あなたは将来起業したいというゴールがあるかもしれません。
そんな時に役立つ情報を書きます。
起業して事業を継続する、もしくは会社勤めを含めたビジネスで成功するには付加価値を生み出していく必要があります。
付加価値とは何か?
かいつまんでいうと他にはない独自の技術や能力・情報のことです。
要するに、他人をできないことができるということです。他人ができない価値を生み出せるからこそ消費者から選ばれます。
先日、私の内弟子がある組織の長に就任したということで贈り物をしました。
内弟子はとくに目を掛けて可愛がってきました。なので、個人的にはそれなりの品を用意したくありました。
良く考えてみれば、贈り物は別に地元の品でも良いわけです。地元の百貨店もしくは地元スイーツを購入して贈答品とすれば十分事足ります。
しかし、私はあえてそれらを選ばずに都内で売っている品を選びました。
東京は世界でも有数のグルメの街、おそらく数千、もしかしたら数万は良い品があります。
そんな中でも、私がセレクトした品は日本ではおそらくそこしか作っていないスイーツであり、他には作りだせない品だからです。
その品はとあるホテルのスイーツですが、そのホテル付近には日本の迎賓館としての機能を果たすTホテル、外資のPホテルなどが君臨しています。
有閑マダムご推薦の上等なスイーツが目白押しです。
もっとも東京都内にまで視野を拡げれば、さらに有名どころが名を連ねています。
しかし、内弟子の門出を祝い、さりげなくエフィカシーを上げる演出としては、そのスイーツ以外は考えられませんでした。
選んだ理由は、繰り返しになりますが、そこでしか手に入らない一品だったからです。
『他には選択肢は考えられない。これでなければダメだ』と思わせる気迫、これが付加価値です。
事実、私はその日は朝早くに新宿にいましたが、その用事の為だけにその品を扱っているホテルの売店が開店する午前10時に間に合わすべく、反対方向の東京駅付近まで行ってきました。そして物を購入して発送準備を済ませてから、これまた正反対の渋谷に向いました。
時間とお金をつぎ込んだ一品です。でも、そうまでしてもその品を選びたいと思いました。
では、その付加価値はすぐに身に着くものでしょうか?
それは難しいと思います。
今、ちまたでは即効性だとか、すぐに儲かるだとかいうキャッチコピーが溢れていますが、すぐに身に着くとは、言い換えれば、誰にでもできるという意味です。そういった技術はすぐに陳腐化します。
もっとも、お金がある人がそのホテルごと買収してしまえば話が早いかもしれませんが、そういった芸当ができる人は本の一握りです。
例えば、私はITバブル華やかりし頃に商業高校の情報処理科で学びました。
当時はその学科を卒業して、仮にホームページでもつくることができれば間違いなく就職があり、それなりの高給を手にすることができると言われていました。
しかし高校で習う知識や技術なんてたかが知れています。大人の世界の基準でいえばすぐに身に着く技術です。
※もっとも中には高校生のうちに会計1級や1級海技免状など大人でも取れない資格を取る超人レベルの高校生もいますが、そういった高校生は全国でもホンの一握りです。
今ホームページを作れる技術に誰がお金を投資するでしょうか?
パソコンソフトを使えば今は自分でつくれます。そこに何十万や何百万を投資する人はあまりいないでしょう。
パソコンソフトだっておそらくは一万円以下で手に入ることでしょう。
では技術に意味がないというとそうではありまえん。
私は詳しくないですが、高校生の頃に習った基本のプログラミングをスタート地点として、そこから深く学んでより新しい技術を身に付けていけば今頃はかなりの付加価値になっていることでしょう。
実際、今は優秀なプログラマーの年収は1,000万を超えているそうです。
そんな景気の良い記事が新聞の経済面を飾っています。即効性や誰でもできるとは別次元の世界です。
このように技術を取得して付加価値を身に付けていくにはかなりの時間と労力を要します。
※もっとも裏技もあるにはありますが、ここではその話は割愛します。
では、なぜ先のスイーツもプログラマーも選ばれたのでしょうか?
それは私たちがその人たちを選んでお金を払うからです。
きっと『えっそんなのは当たり前じゃないか』と思ったことでしょう。
実はここにヒントがあります。この世界は入れ悟(マトリョーシカ)構造なのです。
私たちがお金を払う、つまりお金を使う理由は、選ばれた人たちの方が私たちより上手にお金を使うことができるからです。
先のスイーツは価格が3,500円しました。
でも、仮に私が3,500円で材料を集めてそのスイーツをつくってもきっと猫の餌にもならないような食べ物と言っても良いのか微妙な物体ができあがるでしょう。
それよりはその道のプロに払った方が早い。
プログラムに関しても仮に会社が一千万円を投資して、社長が直接学ぶ、もしくは若い社員に一から習わせるよりは、最初からできる人にそのお金を払った方が遥かに高いリターンを得られます。
ビジネスはスピードが命ですから、若い社員が一通りの技術を習得する頃には既にその技術が陳腐化しているかも知れません。会社を辞められることだって考えられます。
そう考えるとどう考えても優秀なプログラマーにお金を払います。余談ですが、資本主義とは究極のところお金儲けが本音です。
このように私たち自身がお金を使って何かを成し遂げるよりも、同じお金をその道のプロに頼んだ方が遥かに良い品ができあがる。これが付加価値です。
コーチングで例えると、その人が自分でゴールを達成するよりも、その人に頼んだ方が確実かつ早く達成できるというサービスが付加価値です。
人間は本質的にはゴール志向の生き物です。
現状維持というゴールも含めて、人間は何かしらのゴールを達成したく、そのゴール達成に必要な物や情報であれば本能としてその人のホメオスタシスが取り込んでしまいます。
なので、付加価値とは、ある人のゴールを達成に役立つ技術や能力・情報のことであるともいえます。
最後に、あなたが生み出したい付加価値は何でしょうか?
きっと、止められてもやりたいことや、幼い頃に寝食を忘れて取り組んでいたことにそのヒントが隠されていることでしょう。