コーチングはゴール設定、ゴール達成の技術であるとともに、その過程においてマインドの使い方を覚えていきます。
私自身、マインドの使い方を覚えていく過程で、いろいろな心理的変化を体験しました。
振り返ってみれば、あまり上手く行ってなかった時期もありました。
しかし、コーチだからこそ、エフィカシーを上げて、いつでも上手く行っていなければならないという思い込みがあったのも事実です。
※エフィカシーを高く、マインドを操っていくことは大切です。
しかし、エフィカシー、エフィカシーと躍起になればなるほど、そのエフィカシー、セルフ・エスティーム(自分自身の根本的な価値の評価)が下がっているけど、その事実に気付かないというスコトーマを作っていました。
スコトーマなので外部から指摘さえるまでは分かりません。冷静に考えると恐ろしいことです。
コーチにもコーチが必要とは言い得て妙です。
この時に兆候として私に表れるのは、他人を見くびるという事。この心理の背景には、自分のセルフエステームを保つために他の評価を相対的に下げて、自分を高く保つことが見え隠れします。
と同時に、どこか傲慢な感じで周りが見えなくなります。傲慢になるのは自信の無さの裏返し。周りが見えなくなるのは視野狭窄です。
さて、自分にとって、これに気付く方法の一つは自分の情報発信を見てみれば分かります。情報発信の内容はその時の心理状況を如実に反映しています。
※これは他の方の発信を見ても感じ取ってしまいます。
元祖コーチであるルー・タイス氏は以下のように述べています。
誰かを見下しているときには、相手を卑小に見せるような言い方をします。誰かを低く評価しているときには、実力以上の仕事をさせます。私は自尊心が低下しているときに、より他人を見くびる傾向があります。すると、相手を自分より小さく見せるために、辛辣な言葉を浴びせます。実際には、「私より小さくなれ、私が大きく見えるように」と言っているのです。
ルー・タイス (著), 苫米地英人 (監修), 田口未和 (翻訳) 『アファメーション』フォレスト出版 P164。
セルフエステームとエフィカシーは密接に関連しています。なので、このような時はエフィカシーも高い状態ではありません。
もしかすると、周囲が見えなくてもゴールに向かって突っ走っていればいいじゃないかと反論されるかもしれません。
自分さえよく、傲慢になり、それにより不利益を被る人が続出すれば抽象度が低く、スマートではありません。
『周りの評価は関係ない』をどの抽象度で捉えるかが大切です。
世界が関係性で成り立つするならば、やはり周りとの調和が大切。
抽象度が高い人は、周りの人間も自分と同じと捉えているので周りも大切にします。それが真の意味でエフィカシー高く、セルフエステームが高いという事なのではないのでしょうか。
自分自身や周囲の人に「小さくなれ」と言う代わりに、本当は「大きくなれ―自尊心においても、重要性においても、人としての価値においても、大きくなれ」と言うべきなのです。
ルー・タイス (著), 苫米地英人 (監修), 田口未和 (翻訳) 『アファメーション』フォレスト出版 P164。
引き続き自身のマインドを観察して、またこの言葉を噛み締めていく所存です。
『お知らせ』
1/8 コーチング勉強会&お茶会 満員御礼となりました。
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