A子のリアル ~彼女は、なぜ望む未来を引き寄せたのか~苫米地式コーチング的解釈


(セルフ)コーチングに関して、ゴール設定をして、イメージを鮮明にして、行動に着手していくものと考えていませんか。

 

それでは、せっかくの第一級の理論が安い自己啓発に落ちぶれてしまいます。

 

もう一度、基本に返りましょう。

 

まず、時間は過去→現在→未来に流れています。ここをしっかりと押さえましょう。

 

あと、

 

インド哲学では、宇宙は連続的な存在ではなく、瞬間瞬間で生み出される離散的な存在だと考えられています。今の一瞬が一瞬で消滅すると同時に、一瞬にして次の瞬が生み出される、というのです。その瞬間は『刹那俊』と呼ばれます。

苫米地英人 『ドクター苫米地の新・福音書』 講談社 P52-53

 

さて、突然話が変わりますが、ホメオスタシスを覚えていますか? 恒常性維持機能であり、これは人体のみならず、精神空間にも働き、臨場感の高い方とフィードバックを取るのでしたよね。

 

 

そうすればゴールを達成しようと、ホメオスタシスの働きによって無意識が勝手に動き出す、それがセオリーです。

 

どういうことか?

 

少し観念的な説明になりましたので、最近話題のA子さんにご登場頂きましょう。

 

相変わらず絶好調です。

 

先ほどもお惚気メールが私のところにやってきました(笑)

『送る相手間違えてまっせ』と返信しておきました。

※太字は、許可を頂いて、A子さんから私へのメール文をそのまま引用しています。

 

 

さて、そのA子さん、先日B男さんと喧嘩をしたのか、少し険悪なムードになったようです。

 

週末に一緒に旅行に行く約束をしていたのに急な延期。A子さんは大変ご立腹だったようです。

 

旅行は延期にしようって。なんだか会いたくないのかなと思ってしまってつらくなりました。考え過ぎですかね。

 

切ない

 

彼への執着や期待が強まると何だか上手く行かなくなります。そして苦しくなります。

 

週末は彼のことを考えるとつらくなるので、仕事入れようかと。

 

 

そして深夜

 

昨晩、深夜1時頃、連絡があり、友人と(B男さん)クラブ?にいるから○○に来れる?

 

というメールが届きました。

 

どうして最近そういう態度をとるのか理解できません。私のことが対して好きではないのかな?

 

最近の言動や最近はB男さんの都合ばかりで大切に思われていない気がしてしまう。私は何かイヤなことをしたのかな?どうしてそういう態度をとるのかなと思って。

 

最近好き好きオーラで押しすぎてしまい、push push backが起きたのかなと。

 

とこのようにA子さんのIQは落ちて悩むに状態にハマってしまいます。

 

しかし、その数時間後。

 

仲直り出来ました。

えへへへ照

 

 

というメールが(笑)

 

さて、この現象はいったい何なのかひも解いてみましょう。

 

結論とすれば、A子さんが望む未来を引き寄せたのです。

 

未来はゴールが叶った世界、叶ってない世界、その他にもイメージ出来るだけの世界が無数にあると考えます。

 

 

未来ってひとつじゃないからね。可能性があることを全部未来という。(・・・中略・・・)可能性のある未来は全部存在している。だけど、どれが選ばれるのかわかりませんけどっていうのがマルチユニバースの発想。だから、未来を引き寄せるとはたくさんある宇宙の中から自分がほしい宇宙が選ばれるように働きかけることになるわけだ。

苫米地英人 『苫米地博士の(知の教室」』サイゾーP28

 

 

その宇宙の中で臨場感が高い世界へホメオスタシスはフィードバックします。堅い言葉でいうと縁起が結実します。

 

人間のホメオスタシスのフィードバックが強い世界に臨場感があって、そこが本人にとってのリアルとなるのです。

苫米地英人 『すごいリーダーは(脳)がちがう』 三才ブックスP57

 

 

ということで、A子さんはB男さんと嬉しい、楽しい関係を結んでいるゴールのコンフォートゾーンの臨場感を高めていきました。

 

コンフォートゾーンを設定するとき、それは現在の姿だと認識しなくては意味がないのです。

自己イメージをあるべき姿に設定すると、現在の自分が認知的不協和を生み、自分自身を自己イメージを達成したところに持っていくか、設定自体を解除して元の自分に戻すかして不協和を解消しようとします。この時、イメージのリアリティの強いほうがゲシュタルトとして選択されます。ですから設定するコンフォートゾーンを『現実の自分だ!』と強くイメージする必要があるのです。

苫米地英人 『本当はすごい私』 講談社 P98

 

 

A子さんのコンフォートゾーンは前回紹介したとおり、『いい女』です。

 

彼との次回のデートや手と繋いであるいているところ、ハグ笑って会話しているところなどを想像していますね。

 

その結果、今までだったら、自分だけの不満を爆発させるメールを送っていたところでしたが、その時は抽象度を上げた、A子さん、B男さん両方がhappyになるメールを送っていました。

 

そう、これこそがホメオスタシスの仕業です。お互いが未来にHappyになるようにInvent on the wayで相応しい文面を思い付いたのです。

 

みなさんは、思考や行動はすべて自分の意思でコントロールされていると思っているかもしれませんが、じつは、そこには常にホメオスタシスのフォードバックが働いているのです。

苫米地英人 『努力はいらない! (夢)実現脳の作り方』 マキノ出版 P62

 

A子さんのホメオスタシスはどう作用したのか?

 

以前だったら、少し冷静になった後でも。もっと大切にして欲しい、こういう扱いはしないで、もっと敬意を払ってとメールしてたと思います。今回も上の内容で書いて、送信ボタンを押すか迷っていました。

 

けれど、これだと関係がギクシャクしてしまうかもしれないと思い、もっと彼の立場で考えようと思って、もしかしたら私が悪いことをしてしまったかな、彼はイヤなことがあったのかなと考えて、彼との関係が悪くならないような、そして笑えるように考えてメールしてみたら、結果お互い笑顔でパッピーな形になりました。

 

 

このように未来に働きかけ、A子さんご自身でホメオスタシスを書きかえたのです。これがセルフコーチングです。

 

コーチングもセルフコーチングもホメオスタシスを変えることにつきます。

 

というよりも、自分を変える以外にはホメオスタシスを変える以外に方法がないのです。苫米地英人 『努力はいらない! (夢)実現脳の作り方』 マキノ出版60

 

 

とはいえ一方で、そんな大げさなことを言わずに、単にA子さんが、B男さんにメールした、行動そうしたからこそ、彼の態度が変わっただけでしょう、やっぱり行動は大事だよねと捉える人もいるかと思います。

 

それこそ過去の因果で、未来が決まるという発想です。

 

『でも、行動って大事じゃん』という声が聞こえてきそうです。

 

『はい、行動は大事です』でも、それは何かを成し遂げるためではなく、ゴールのコンフォートゾーンの臨場感を上げるためです。

 

未来にあるゴールのコンフォートゾーンの臨場感を高めたから、ホメオスタシスの作用で自然と行動が引き起こされたのです。

 

努力も我慢もしてないですね。

 

 

繰り返しますが、時間は未来→現在→過去に流れるので、やがて現在に未来がやってくるのです。

 

因果律は未来が因で現在が果です。(・・・中略・・・)未来の抽象空間にしっかりとゲシュタルト臨場感をもって、つまり体感をもって、強いイメージを維持できれば、皆さんの一瞬後(刹那俊といいます)に生まれる現在はそれに従って生み出されるしかないのです。

苫米地英人 『頭の回転が50倍速くなる脳の作り方』 マキノ出版P164

 

 

理想は、未来です。しかし、最後は『理想=現在』となります。それが心が生み出す世界なのです。

苫米地英人 『幻想と覚醒』三才ブックス P160

 

ゴールをめがけて進むというよりは、ゴールの方が然るべきタイミングで、私たちの方へやって来るのです。

 

最後になりますが、ゴールがやって来ると信じられる力をエフィカシーと呼びます。

 

いい女である、A子さんは未来に働きかけ、望む未来を引き寄せています。

 

『高い位置にコンフォートゾーンを設定して、いまの自分から自分軸をずーっと延ばした先にある(未来の自分)という高い抽象度で思考・行動する』

ことこそが、『未来の縁起に働きかける』ことなのです。

苫米地英人 『本当はすごい私』 講談社 P119

 

 

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2017-09-19 | Posted in コーチングNo Comments » 

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