続.引き上げの法則 デーブ大久保さんから学ぶ want to と have to


続引き上げの法則

前回引き上げの法則について説明しました。おかげさまで反響がありました。

 

そのつながりで、元楽天の大久保監督、デーブ大久保さんの話を書こうと思います。

 

デーブさんは高校時代に、甲子園こそ出場を逃しましが水戸の暴れん坊として地元の高校球界では有名でした。

 

注目選手として、西武ライオンズ(以下、西武)に入団。

 

しかし、翌年注目のドラフト選手として入ってきた清原選手にフォーカスがあたり世間の関心はそちらに移ってしまいました。

ご自身も出場機会はあまりなく悶々としていたそうです。

 

管理体質(制限的モチベーション)

この時の西武ライオンズは選手を管理するスタイルで、監督や先輩が怖く、あの豪快なデーブさんでも萎縮しまくりだったらしいです。

※このようなスタイルは制限的モチベーションと言い、○○しなければ~だのように、脅しや恐怖に訴えて人を管理しようとします。

 

西武に限らず監督は挨拶をしても返してくれないのが当然。試合で大事なところ逃せば、先輩からは口も聞いてもらえず重い空気が流れたそうです。

 

また、球団からはダイエットのため食事制限も課せられていました。

 

途中でアメリカに野球留学をしてのびのびと野球に打ち込み楽しい時期もあったけど、西武では基本には耐える野球人生だったようです。

 

上からの管理により圧を掛けれ、反発する気もなくなるほど自己評価が低くなっていたと推測されます。

 

巨人へ移籍

その後、読売ジャイアンツ(以下、巨人)に移籍しました。デーブさん曰く、巨人は幼いころからのあこがれの球団だったそうです。

 

巨人は、アニメ「巨人の星」の影響などで厳しいトレーニングや戒律があるものだと思っていたら実は全然違ったそうです。

 

管理体質なhave toではなく、選手の自主性に任せたwant toな組織だったそうです。

 

まず、当時の監督(藤田監督)が西武ではダイエットを課せられていたのに対して「ダイエットなんか気にするな、もっと食え」と言ってくれたそうです。

 

それは「明日の試合で、この監督のために頭にデッドボールを喰らって死んでもいいから塁に出たい」と思うくらい嬉しかったそうです。

 

また、同じポジション争いをするはずの先輩が積極的に相手投手の弱点を共有してくれたりしたそうです。

その方はデーブさんに教えれば、その分自分のレギュラー定着が危うくなるにも関わらずです。

 

初日の練習から積極的にボールを取りに行く姿勢を褒めてもらえたそうです。

前の西武では、結果をださなければ褒めてもらうことはなく、シーンとした微妙な空気が続いていたのに対して、巨人では「いいぞ!」と声掛けをしてもらって嬉しかったそうです。

 

また、ある試合において、当時巨人の大エースであった斎藤雅樹投手からサインをすべて任せてもらえた経験があるそうです。

 

私も覚えていますが、当時の斎藤投手は巨人のみならずセリーグを代表する大投手です。そんな斎藤投手からサインを任せてもらうのは大きな信頼の証です。

 

デーブさんとしては、「あの斎藤投手からサインを任せてもらった」と自己評価がすこぶる高まったことでしょう。

 

人間は自分よりも一歩も二歩も先に行っている人から認められると自己評価が一気に引き上げられます。

 

さらにますます巨人が好きになる出来事があったそうです。監督が長嶋監督に変わりました。前任の藤田監督ももちろんですが、長嶋監督との一番の思い出は、

 

ある試合、対広島カープ戦で怒りのあまりバットもへし折ったそうです。

感情が高まり、行儀の悪い姿勢で、微妙な感じでベンチに引き揚げたそうですが、長嶋監督おり「いいぞぶーちゃん、もっと行け!」と言ってもらえて、チームから肯定してもらっていると心底感じたことでしょう。

 

長嶋監督をリスペクトするあまり、引退後に会社を立ち上げる際の名前を考えてもらいました。その名もデーブカンパニー(笑)です。

 

環境の与える影響

この記事で何を説明したいのかというと、環境の変化は大きいということです。

 

西武ライオンズの頃も、巨人の頃もはたから見れば同じくらい練習をしていたと思います。しかし、ご本人にとっては巨人の頃の方が楽しかったのではないかと察します。

 

西武の頃も野球をしたかったのはありますが、生活のためにプロ野球を続けるためにhave to(しなければならない)の方が強く成績もあまりよくなかったみたいです。

 

一方で巨人の頃は、野球をしたい、巨人軍のために、監督を男にしたいwant toが強かったと思います。

 

私もよく覚えていますが、当時のデーブさんは巨人の元気の源で、ホームランを打ちまくっていました。まさに破竹の勢いでした。

 

これはマインドが変わった為に生じました。

 

おかれた場所で咲かなければならないのか?

おかれた場所で咲きなさいという本が流行りました。辛さに耐えて、一度決まった場所で最後まで頑張り抜き終えるという日本的な価値観から来ているのかもしれません。

しかし、そこにこだわり過ぎるのもスコトマ(盲点)です。

 

艱難辛苦に打ち耐えて、何かを成し遂げるのもいいですが、その一方で自分が一番能力を活かせるwant toな環境を見つけてもいいのです。決して逃げではありません。

 

というか別に逃げてもいいのです。それがゴールでなければ別にいいのです。

 

米国ハーバード大学ビジネススクールと、The Pacific Instituteという会社の共同研究によれば、Have to ベースとWant toベースの会社(組織)を比較して、売上では2倍、営業利益においては平均で756倍の差が生じるとのことです。

 

デーブ大久保さんの話にも通じるものがあると思います。

 

また、Want toでイキイキとするからこそ。引き上げの法則が働いてくると考えます。

 

まとめ

管理体質(制限的モチベーション)では、have toな傾向になりやすく人を萎縮させる。この結果能力を封印させる。

 

組織をWant toにすることで、各個人のパフォーマンスも、組織への忠誠心も高まる。

Have to とWant toでは、会社(組織)において、売上では2倍、営業利益においては平均で756倍の差が生じた。

 

 

Have toな環境で耐えるよりも、want toでイキイキとした方が、引き揚げの法則は働きやすい。

 

 

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