なぜあの曲で泣かされるのか ~変性意識とヒット曲の法則


※過去メルマガ記事、加筆・修正です

 

 

先日、ある女性達が、有名歌手(Uさん)がお隣、鳥取県に来るという話で盛り上がっていました。

 

かなり盛り上がっていて、私に対しても『斎藤さんも興味ありますよね?』と振られました。

 

私の返答は『いや別に』でした。

 

 

 

 

すると『Uさんが活躍したど真ん中の世代なのに信じられない!』というヒンシュクに近い反応を頂きました(笑)。

 

 

なるほど、どうやらU歌手がハルバル鳥取に来るのに覚めている私は、とんでもない人間だとみなされたようです。

 

 

 

 

 

 

もっとも私はU歌手のことは嫌いではありません。むしろ好意的に評価しています。

 

 

彼女が16歳の頃に『初恋』というようなニュアンスの曲(以下、初恋と表記)でデビューした頃に、私も同じくらいの年代で、とくにクラスメートの女子が休憩時間に夢中になって聴いて、歌っていた記憶があります。

 

 

 

2003年に、その方が色合いを連想させるようなアルバムをリリースした時は就職活動の真っ只中で、夜中に気分転換で車を運転していた時にカーラジオから良く流れてきたものでした。

 

 

 

前年に渡米した際に、現地で仲良くなった日本人からその方バージョンの『SUKIYAKI 上を向いて歩こう』をお土産としてCDに焼いてもらいました。

 

往路は福岡から、仁川経由でロスアンゼルスに行ったのですが、その時の機内ミュージックもU歌手のナンバーだったのを覚えています。

 

 

 

それくらい、U歌手は私の人生にも関わっています。

 

 

 

 

そんな私が、なぜ覚めた人間だと誤解(笑)されてしまったのか考察してみました。

 

話で盛り上げっていた女の子達を含めて、U歌手崇拝派のキーワードは洗脳です。

 

 

 

 

 

 

とは言うものの、洗脳の定義は、第3者の利益のために思考や行動を制御されること。

 

厳密には、崇拝派の個人個人が、曲を聴くことで不利益を被っていなければ洗脳ではありません。

 

なので、洗脳的手法を使われて、その歌手の世界観に取り込まれてしまったが答えです。

 

 

 

 

 

ではその手法を解説してみましょう。

 

 

私たち人間はいつも変性意識状態にあります。

 

変性意識だからそこ、目の前の世界はもとより仮想空間(情報空間)すら、現実の一部にすることができるのです。

 

例えば、聴き手が仮想空間の話である『初恋』にまつわる曲を聴いて、実際の身体でから涙が出る反応が、これを如実に物語っています。

 

 

 

 

 

さて、その歌手はデビュー曲『初恋』のイメージが強いので、この曲をモチーフに解説してみましょう。

 

 

Rゆらぎ

Rゆらぎとは、リアリティ(現実)がゆらぐことです。例えば、コーヒーだと思って口に含んだのに、紅茶の味がして、予期せぬ展開に『あれっ?』ってなった瞬間です。

 

 

この『あれっ』という瞬間がRゆらぎです。

 

 

 

普通は、コーヒーを飲むときに無意識のうちにこれはコーヒーだと思って飲みます。しかし、違う味がしたら『あれっ』味が違うぞ!と、その反応が意識に上がります。

 

 

 

なので、無意識が意識に上がる時がRゆらぎとも言えます。

 

 

この時に人は変性意識が深まり、人はココロ(内部表現)を書き換え易い心理状態に陥ります。

 

 

コーチングで使う、セルフトークのコントロールも主に無意識で処理されている独り言を、あえて意識にあげることで、意図的にココロを書き換え易い状態に持っていくメカニズムです。

 

 

多くの人、とくに女性には『初恋』の歌詞にある恋愛の情景が記憶として無意識に埋め込まれています。U歌手が『初恋』の曲を歌うことで、聴き手はその記憶が無意識から強制的に意識にあげられる仕組みです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聴き手の変性意識が深まって、ココロを書き換え易い心理状態に誘導、そして仮想空間『初恋』の世界にありありと臨場感を覚えるようになります。この時にラポールが生じます。勝手に、U歌手のことが好きになってしまうメカニズムです。

 

 

 

 

このラポールの強烈バージョンをハイパーラポールといいます。その結果、その歌手を教祖に奉るかの如く、崇拝するようになります。

 

 

 

 

 

 

倍音

U歌手の声は聴き手を心地よくさせます。

 

キーワードは倍音です。

 

倍音とは、例えば、ドの音を聴いた時に、単に聞こえるドではなくて、ドの2倍の振動音、3倍の振動音、4倍の振動音が同時に鳴ります。

 

 

もっとも自然界の音は、すべて倍音を含んでいます。

 

 

人工的に倍音を抜いた音をつくると時計の『ピッピッピッ、ポーン』のような味気ない音になるそうです。

 

 

 

 

一方で、U歌手は倍音を上手に表せるのでしょう。これが彼女が天才と称された所以です。

 

倍音自体は耳ではキャッチしていませんが、脳はしっかりと探知しています。だから、その音や声を聞いたら興奮するとかリラックスしてしまうのです。

 

 

あなたにも好みの声というのがあり、それを聞いたらメロメロになってしまう(笑)場合がありませんか?

 

これも倍音が関わっているとされています。

 

彼女の声は、聴き手の脳にダイレクトに届いています。ダイレクトに響いて何をもたらすのか?

 

 

 

それがさらなる変性意識とココロ(内部表現)の書き換えです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カノンコード進行

 

コード進行とは、ごくごく簡単に言うと和音のことだと思ってください。

 

和音とは複数の音が同時に響くことです。

 

 

 

 

人間には、本能的に心地よさを感じてしまうコード進行があります。

 

言い換えれば、ヒット曲の黄金パターンです。

 

これがカノンコード進行であり、『初恋』のサビのメロディラインに、これが使われています。

 

 

実際に、聴き手の感情がグッと揺さぶられる、このサビの部分です。とくにRがゆらぐ場面と言い換えても良いでしょう。

 

U歌手は、計算するというよりも、天性の才能で設計したのでしょう。

 

 

 

 

 

 

以上をまとめると、なぜU歌手の、とくにデビュー作『初恋』がミリオンセラーとなり、今でも、とくに女性に人気なのかご理解頂けたと思います。

 

 

 

言葉によるRゆらぎ倍音カノン進行のこの3大ココロ(内部表現)書き換技術がふんだんに盛り込まれています。

 

 

 

彼女が天性の才能でやっていたならば、まさしく天才です。

 

 

 

もちろん『初恋』のプロモーション動画やポスターが張り巡らされていた記憶があります。

 

これでヒットしないわけがありません。

 

 

 

 

このようにして、私も含めた冒頭の女の子達はU歌手が創り出した世界観に取り込まれていったのです。

 

 

 

 

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2018-11-10 | Posted in 女子専用No Comments » 

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