The Sky is the Limit. まだまだ削れるじゃろうが!


それは、エンジンのみならずボディ、シャーシ、エンジン、デザインをすべて一新させることであった。このような発想は、それまでの業界の常識ではありえなかった。

従来の慣行では、小出しに少しずつマイナーチェンジを図っていた。しかし、世界一の車をつくるために妥協は許されなかった。

現状の外側の発想であり、どの車メーカーもコスト及び、それまでの常識の観点から思いつかなかった発想であった。いや思い付いたとしても決して実行に移されることはなかった。

コンフォートゾーンに浸っている組織ではこれが実行されることはない。

既成の車という概念を払しょくする。

新しい理想を追求する、あくなき挑戦がマツダのモットーである。

世界No.1の車。それは自分たちがつくる。

「燃費がいいだけのクルマでいいのであれば、何もマツダ車を買う必要はない。走る喜びを提供をする、しかも燃費のいい―それがマツダの存在価値である」
人見光夫『―逆境を跳ね返したマツダの発想力」人見光夫 ダイヤモンド社 P42

それを踏まえて世界一の車の開発のために全社一丸となって開発に勤しんでいた。

開発部門は設計図を描くことに徹底的にこだわった。

生産の現場では、設計図よりも精密に部品を開発した。例えば、ある小型化が難しい部品の厚を、3.3ミリが限界だと思われていたものをさらに2.2ミリまで薄くすることに成功した。

これは先にあげた、燃料効率を30パーセント削減するためには必要な処置であり、世界一のエンジンのポテンシャルを120%活かすためである。

もちろんコストを落とすことも含んでいる。

体重を5ポンド減らすほうが、体重を5ポンド増やさないようにするよりもはるかに難しい。コスト管理についても同じことが言える。
P.F.ドラッカー (著), 上田 惇生 (著)「ドラッカー 365の金言』ダイアモンド社P228

マツダの技術者に伺ったところ、エンジンは一個一個の品質にバラつきがあり、当たり外れがある。それらの燃費効率の差は意外と大きい。

この当たりのエンジンがなぜ当たりなのか、それを解析するデータを取るために部品の一つひとつにQRコードを埋め込んだ。

エンジン1基につき、1万種類のデータを取る。これによりその部品がどんな工程でどんな道具を使ったのかが分かる。温度条件はどうかつくったのはだれかということまで完全にプロットできる。

こうすることにより、当たりのエンジンが出来た際の原因解明につながる。それが汎用化できれば、さらなる技術の向上に繋がる。

ここまでのこだわりは、F1並みの品質管理と形容されている。

全てはマツダユーザーのZoom、Zoom(ビューン、ビューン)のためである。

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