抽象度という壁 ~下から上は理解できないとう絶体的法則~


先日建築家の討論の場に居合わせる機会がありました。

その中の話題として、安藤忠雄先生が新しく立てた建物への批判が目立ちました。

昔は『住吉の長屋』を立てて感銘を受けたけど、今の新しい建物のコンセプトは分からんという辛らつな意見が。

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安藤忠雄 初期作品 『住吉の長屋』 出典www.hetgallery.com

 

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最近の作品 上海オペラハウス 出典goethe.nikkei.co.jp

 

実はこの点がポイントです。

安藤忠雄先生の昔の建物の良さは分かるけど、今の建物の良さが分からない。

これこそ抽象度。
※抽象度についての説明は省きます。

 

 

安藤忠雄先生は、世界中を飛び回り、良い建物、その他の芸術作品、サービス、その他でも良いモノ、本物と呼ばれているモノの情報に触れまくっているハズです。

これらの良いモノに囲まれた環境と先生ご自身は同調されています。ご自身でも思考実験を繰り返されているでしょう。

ゆえに時が経つにつれ抽象度が上がって当然です。

 

 

一方で、批判をしていたのは、おそらく田舎の建築家で安藤さんほど外に出ていない。それは抽象度に差がついて当然です。

一瞬、あなた方のIQが足りないだけで・・・という言葉が喉まで出かかりました。

もちろん作品に対して建設的な批判は大事なのですが・・・・

 

『だったらお前に理解ができるのか?』突っ込まれそうですが、私も安藤先生ほどの抽象度ではないかもしれないのでコンセプトが理解できないだろうというのが正直な所見です。

 

しかし、実際に現場に赴いて、その情報にアクセスできたら、圧倒的な体感を覚えるに違いありません。

 

バルセロナに行った際に、ガウディの作品に触れました。その時異次元の体感を覚えました。

 

出雲大社でも、黄泉の国の入り口でも感じないあの体感。この体感を思い出して、セッションに役立てています(コーチなら意味が分かるでしょう)

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ガウディ作品 『サクラダファミリア』 

 

抽象度の下から上は理解できません。

 

他の例では、天才画家と称されたピカソが挙げられます。

初期のピカソの絵画は、写実主義と呼ばれる、まるで写真のような精巧な絵を書いています。

 

しかし、後年は抽象的すぎる絵を書いています。ピカソの抽象度が上がっていく事例を示していて面白いです。

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ピカソ初期作品 「科学と慈愛」

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ピカソ晩年作品 『ゲルニカ』

 

ある方がピカソ展を見に行ったそうです。その感想として、初期の作品よりも、後年の作品の方がエネルギーを感じたそうです。

言葉にできないけど、何かが伝わってくると。

抽象度の高さは、エネルギーとも相関関係にあります。

 

例えば、モノを落とす際に、位置(ポテンシャル)エネルギーが高い方が、落とした時に威力が増すのと同様に、抽象度も高ければ、高いほど落とした時のエネルギーが強まります。

 

このブログをご覧になっている方はご存知かと思いますが、今皆さんが臨場感を覚えている物理空間の上に、情報空間という抽象度の高い次元があると考えます。物理空間と情報空間は連続的に繋がっています。

なので、きっとピカソの絵画が持つ何らかの情報が、彼の絵を見た人の心に高い所(情報空間)から落ちてきて何らかの作用したものと推測します。

 

この例えで、よく分からないという方は、言語化できないくらいに美し過ぎる絵画や光景を見たときに、心が洗われるカタルシス現象を思い出してください。

あの現象こそ、抽象度の高い世界(情報空間)から、作者の意図を含む何らかの情報が、私たちが最も臨場感を覚える物理空間に落ちてきて、私たちの五感を通じて心を書き換えていると推測されます。

 

ちなみに言語化すると一気に抽象度が下がります。抽象度は下がけど、具体的となります。

だから言語情報には多くの人が臨場感を覚えやすくなります。

 

ただし、言語でも抽象度の高い作品を生み出すことは可能です。

聖書しかり仏教の経典しかりです。先に抽象度の高さは、エネルギーと相関関係があると説きました。

それゆえ、聖書や仏教の経典は、ものすごいエネルギーを持つので長年読み続けられ、読んだ人々の心を書き換えるのです。

 

この文章は凄い、エネルギーを感じるという作品の作者のあたまの中は、ものすごく抽象度が高いのです。

 

昔から良いものに触れなさいと格言の如く言われています。

 

一流の作品に触れなさいというのは、今風に言えば、それらに直に触れて心を同調させ(ホメオスタシスフィードバック)、抽象度を上げなさいと解釈できます。

 

抽象度の高い良いモノに触れて同調していき、ご自身の抽象度を高めましょう。臨場感を覚えられる世界を拡大しましょう。

 

抽象度を上げて、世の中に価値を提供する。

 

爆発的なエネルギーを内包できればそれは可能です。

 

※アイキャッチはガウディ『ミラ邸』 

『ミラ邸』を必死に被写体に収めようとする桜田家の姉妹(笑)

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バルセロナ市内で筆者撮影

 

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2016-10-06 | Posted in 抽象度No Comments » 

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